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コラム 瓦版一気読み(10月24日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 ◇その読売、鉄鋼高炉大手で業界2位のNKKと3位の川崎製鉄が「経営統合に向けて本格的な調整に入った」とし、「2002年度中にも共同持ち株会社方式で統合する姿が有力になっている」とまとめている。 このトップ、見出しや前文は勢いのよい調子で「研究開発まず共同で」、「鉄鋼、世界最大に」、「鉄鋼業界の再編を加速」と押しまくっている一方、本文では下垣内NKK社長と江本川鉄社長のコメントを詳細に盛り込みながら、ややトーンを落として説明している。恐らくは長い取材と、「書く」、「書かない」、「まだ早い」、「書くな」などのツバ競り合いがあったのでろう。苦労の跡がにじみ出ている。 読売は「今後の交渉次第ではストレートに合併に踏み切る可能性も残されている」とも報じているが、難しい側面も多々ある。業界2位と3位の統合であればまずは独禁法に引っかかる、とみていいだろうし、この2社は、以前から資本も含め経営的な手法や形態には大きな隔たりがあったはず。そう簡単には事は運ばないといった予測も成り立つ。今回の話は「研究開発を共同で進める」のがまずは本質にあって、その経緯を見ながら将来的には統合もあり得る…が実際のところかもしれない。
【IT】 何をやっても、良くも悪くも話題になるNTT。今回の疑いもDSL事業者に対し「利用可能な回線があるかないかの開示を怠った、機器の設置工事や月々の賃貸料を高額に設定した」など、なんだか読んでいるこっちが情けなくなってしまうような内容である。世界に名だたる日本企業なのだから、もう少し大人のビジネスが出来ないものか。地方のベンチャー企業と手を組み、業界をアッと言わせた低価格ハードウェアを発売してISDNを瞬く間に普及させたNTTの面影が少しずつ、薄れ始めている。
【トピック】 そうかと思えば森首相、昨日、東京21区の衆院補選で勝った川田氏について「(政府への不満とは)必ずしもそうとは言えないじゃないですか。息子さんのために頑張ってこられて知名度も高かったですし」(東京)と一言。「第三国で発見されたことにすればいい」のケースと同様、なんだかこの人の言葉って愛が無ければ、苦しんでいる人たちへの思いやりが全くと言っていいほど感じられない。毎度同じことを言ってしまいますが、こういう人たちが日本のトップで、それを抑止することも出来なければ、毎回選挙で選んでしまう国民も存在する。考えた方がよろしいか…と。 [メディア批評家 増山広朗] ■URL・瓦版一気読み バックナンバー http://www.watch.impress.co.jp/finance/kawaraban/
2000/10/24
09:01
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3/30(金) |
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