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コラム 瓦版一気読み(10月17日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 クリントン米大統領もこの会議に“仲介役”として出席しているが、なんだか影が薄い印象を持つのは一方的な感覚か。クリントンは会談の最終的な目標として(1)暴力停止と治安協力の再開(2)衝突の原因究明と再発防止のための客観的で公正な調査の枠組み(3)和平交渉の再開―を掲げて臨んでいる。しかし、もともとクリントンの人格やら人間性やらで両国が歩み寄ったことなど1度も無いのが実情だ。世界経済の中心である米国との妥協点を見出すことが自国の利害と一致するわけであって、その意味では93年以降も根本的な解決は何もしていないに等しい。経済の側面だけで言えば、石油価格の高騰に端を発する世界経済への影響はさらに深刻さを増すだろう。はるか彼方の出来事ではあるものの、無関心ともいえる日本国内の冷ややかな視線もまた気になる。 ◇日経は「株譲渡益課税 源泉分離見送り」をトップにした。2001年4月に廃止する予定だった個人の株式譲渡益に関する源泉分離課税方式を、当面は存続する方向で検討に入った、というもの。一応、見出しは「見送り」だけど、本文中では「検討に入った」、「大蔵省が抵抗するのは確実」、「細部の調整が必要となりそうだ」など、なんだかキレが悪いなあ。
【IT】
【トピック】 この人はいつでも恐ろしいほど歯切れがいい。しかも言っていることは的を射ている。今回の補正予算によるIT関連対策についても「ITを補正で、というのではうまくいかない」、「個人的には一時代前の予算のたて方だと思う」と歯に衣を着せてはいない。 言われている森首相といえば、昨日のこの欄で書いた通り、週末に突然繁華街のパソコンショップに現れて(意味も無く)プラプラしたり、「ITが進むことは家庭の会話を減らすというか、良いこと尽くめでもないような…」な~~んてコメントを発してしまったり、相変わらずの「あいちぃ」、「あいてー」、「いっと」的な姿勢が変わっていない。 出井さん、確かに立場もあろうかと思いますが、ここはひとつ、ばちんばちんとやっちゃってください。今から10数年前、マスコミ各社にワープロが導入され、原稿がワープロ打ちになり始めたとき「手書き原稿でなければ、記事に情緒は生まれない」とワンパターンで言い続ける先輩記者たちが数多く存在したけれど、森首相のコメントってつまりこういう感覚に近いのだと思う。でも先輩たちのコメントはITという言葉さえ存在しなかった時代に発せられたもの。どう贔屓目(ひいきめ)にみてもアタシャ、先輩記者の肩を持ちたいな。 [メディア批評家 増山広朗] ■URL・瓦版一気読み バックナンバー http://www.watch.impress.co.jp/finance/kawaraban/
2000/10/17
08:57
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3/30(金) |
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