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コラム 瓦版一気読み(10月16日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 5期20年間続いた吉村県政は長野県民の間に閉塞感を生み、長野五輪(98年)後の経済空洞化も県政への不満を増幅させている。なのに既成政党は、40年以上も続いていた県庁出身者による県政支配の継続を容認、「民」の意思を見誤った。 池田氏がどういう人かは知らない。しかし、県民がいい加減うんざりしていた吉村午良知事が指名した後継者ということだけで、「またかよ」という気持ちにさせられる。池田氏がいくら「県政のプロ」としての実績を強調しても、その実績を県民は評価していなかったことに気づかなかったのは本人だけではない。 既成政党の中で最もふがいなかったのは民主党。民主は6月の総選挙で比例区票36.6%(長野県内)と全国1位の実績を残し、「有権者は自民党に対抗する勢力になってほしいと期待しているのに、知事選では自主投票を決め込んだ」(朝日)。羽田孜元首相のお膝元なのに情けないかぎりだ。 さて、当選した何となくクリスタル、もとい田中新知事の前途だが、県議会は共産党を含めオール野党という厳しい船出。しかも、「財政問題をはじめ難問が山積」(毎日)しており、朝日の社説は「『敵地』のただ中に飛び降りたようなものだ」と表現する。 齢44。全国最年少知事の前途は多難だが、県民の支持をテコに踏ん張ってもらいたいものだ。 ◇中国政府が文部省の教科書検定に「圧力」。いかにも産経らしい“スクープ”である。 記事によれば、中国政府は特定の中学歴史教科書について、南京事件の死者数を記載しなかったり、慰安婦問題に触れていないことを外交ルートを通じ指摘。改善を求めてきたが、「日本政府などはこの事実を公表していない」。・・・よう分からん。 ◇日経の1面トップは、公的年金の話題。
【IT】 閑話休題。肩の凝る日程を消化した朱首相、日曜日には山梨まで足を伸ばし、ファナック(6954)の本社工場を視察した。 ITの粋を集めた数値制御装置やロボットなどの視察を終えた朱首相、「日本の先進技術の進歩はとても速い」と感慨深そうだったという(日経)。 ◇一方、カウンターパートの森喜朗首相は東京・東池袋のビッグパソコン館池袋本店を視察。BSデジタル放送を受信できる次世代型パソコンなどを見て回り「民間の方は情報革新のスピードが速い。1カ月から3カ月で進化していく」「IT関連は政府の方が遅れている」との感想を漏らした(読売)。 だからIT革命を後押しようとしているんじゃないの?
【トピック】 このニュース、朝日など一部紙は乱闘に及んだ客の素性に触れていないが、毎日などによれば、東村山市の解体会社の社員たち。日頃、解体作業で体を鍛えている「客」と忍者の乱闘では怪我人が出るのも当然のことか。 ともあれ、喧嘩は良くない。 ◇今世紀最初で最後の「ON対決」、プロ野球日本シリーズが21日開幕するが、福岡ドームが日本脳神経外科学会に貸し出されるため変則的な日程で行われることになった。 ダイエーがドジを踏んだためで、産経によれば、日程が発表された8月21日以降、プロ野球コミッショナー事務局に「総会は別の場所でやれ」「総会が日程を変更しろ」「総会を中止しろ」などの嫌がらせの電話や電子メールが相次いでいるという。 [メディア批評家 増山広朗] ■URL・瓦版一気読み バックナンバー http://www.watch.impress.co.jp/finance/kawaraban/
2000/10/16
09:09
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3/30(金) |
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