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コラム 瓦版一気読み(10月4日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 このニュース、東京がトップで報じ、全紙に掲載されているが、実は朝日のスクープ(3日夕刊)である。その朝日、1面左肩に続報を掲載、証券取引等監視委員会がインサイダー取引の疑いで調査に乗り出すと報じている。 当の鳥羽氏は、「法的には問題ない」とインサイダー疑惑も自身の辞任も否定しているが、トップとあろう者が疑惑を持たれるような株取引に手を出すとは・・・。求心力低下でダイエーの再建に支障を来しかねないだけに、とんだ失態を演じてくれたもんだ。 ところでこのニュース、日経は企業総合面(11面)での地味な扱い。その程度のインパクトと思っているの? 解せないですナ。 ◇参院比例区に非拘束名簿式を導入する公職選挙法改正案を巡って国会が空転している。野党側が審議拒否の姿勢を崩さず「週内の正常化は難しい情勢」(朝日)だそうだが、この空転劇、はたしていずれに利ありや? 社説でこの問題を取り上げたのは3紙。朝日(「参院比例区、ごり押しするつもりか」)と東京(「国会混乱、与党がもっと努力を」)が野党寄り、産経(「選挙制度攻防、与野党で協議の場設置を」)が与党寄りの論調を掲げているが、あなたはどちらに軍配を上げますか? ◇読売は、厚生省の職員らが法令集などの「官庁本」の監修料を受け取っていながら税務申告を怠っていた「国税庁リーク記事」。日経は、大蔵省提供の財政再建キャンペーン記事(国のバランスシートの原案)をトップに持ってきた。 いずれも、“PR記事”につき論評抜き。 ◇毎日と産経は補正予算案のIT関連事業の中身。詳しくは次項で。
【IT】 初めに3,000億円ありき。「IT受講券構想」がダメならと、与党のプロジェクトチームが捻り出したアイデアだが、羊頭狗肉の印象を受けるなア。 ◇「IT受講券構想」で躓いた堺屋太一経企庁長官が、同庁のHPで愚痴っている(各紙)。題して「堺屋太一の談話室(6)『IT国民運動の発想と構成』」。お暇な方は、一度覗いてみて下さい。 ◇ITで愚痴をこぼしているのは堺屋サンだけかと思ったら、読売も。曰く「IT立国と言うけれど」「ネット普及率 世界13位」「接続も『遅く』『高い』が大半」。言っていることはよく分かるが、「求められる明確な青写真」と筋論を展開するだけでは、話は前に進まない。 憲法改正試案など様々な提言活動を展開している読売なんだから、もっと具体的にどこをどうすればいいのか、ちゃんと提言したら?
【トピック】 この景況感の2極化は、経済界やエコノミストの見方が分かれる原因になっており、原油価格や米景気の減速などの懸念材料も景気判断を難しくさせている。 [メディア批評家 増山広朗] ■URL・堺屋太一の談話室(6)『IT国民運動の発想と構成』 http://www.epa.go.jp/2000/a/minister/1003danwa.html ・瓦版バックナンバー http://www.watch.impress.co.jp/finance/kawaraban/
2000/10/04
09:16
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3/30(金) |
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