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コラム 瓦版一気読み(9月22日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 勝つとは思っていたが、それにしても強い。相手は、井上の強さを知っているから引き手を持たせまいと踏ん張るが、井上の引き手の強さはそれを上回る。効果、有効、指導と小刻みに点数を稼ぐ姑息な「優勢勝ち作戦」がまかり通る中で、久々に柔道らしい柔道を井上が見せてくれた。 日経を除く5紙が1面トップで井上の栄誉を称え、このうち朝日、読売、東京の3紙が担当記者の雑感記事を本記の脇に掲載。個人的な感想を言えば、「母にささげた金メダルは、22歳の『独り立ち』宣言でもあった」と締めくくった朝日の記事が印象に残りましたね。 ◇マイクロガスタービン。文字通り、超小型のガスタービンのことで、安い・小さい・使いやすい・環境にやさしい、という特長を持っている。 何とも魅力的な発電機だが、価格が割高なことと大型発電所並みの保安規制が障害となってなかなか普及しない。ただ、通産省が保安規制を緩和する方針を決めているので、簡単に扱えるようになれば、需要が伸びて量産が可能となり、コストも下がっていくことが予想される。 エネルギーの規制緩和が進む中で激しい覇権争いを繰り広げている電力、ガス、石油のトップ企業がマイクロガスタービン事業で提携するという。日経によれば、東京電力(9501)、東京ガス(9531)、日石三菱(5001)の3社が手を組み、マイクロガスタービンの販売や運用保守で協力することになった。 この提携が実現すれば、マイクロガスタービンの普及に弾みがつき、工場やオフィスビルだけでなく、小規模の集合住宅などでもこの次世代発電機が活用される日も近い。
【IT】 森喜朗首相の所信表明演説に対する鳩山由紀夫民主党代表のコメントだ。 当の森サンは、と言えば、その夜の自民党幹部との会合で「オレも多いと思ったんだよな」と本音を漏らすしまつ。多すぎると思うんだったら、官製の作文に自ら筆を入れたら良かったのに。 閑話休題。1万5,000字の異例の長文となった所信表明演説は、森首相が政権の看板に据えている「IT」と「教育」で彩られた。このうちITについては、日本型のIT社会を目指した「E-ジャパン構想」を打ち出し、「5年後には我が国を世界の情報通信の最先端国家に仕上げていく」という目標を掲げた。 で、具体的に何をするの? 目玉が、例の「IT講習券」じゃ話になりませんぞ。 ◇NTTが2010年までに全国の光ファイバー網の整備を完了するとした現在の目標を撤回する方針を固めた、と読売が報じている。今後は、需要拡大が見込める地域に限定し、過疎地は整備しないという。 さて犬猿の仲の郵政省、このNTT突然の方針転換にどう出るか。
【トピック】 昨年秋に打ち出した2万1,000人削減計画の「追加策」で、今秋から開始。これまで雇用を下支えしてきたIT関連企業の代表格であるNTTが雇用調整を加速すれば、「産業界に大きな波紋を呼ぶのは必至だ」と朝日は報じている。 ◇雇用調整は余った労働力を吐き出すのが狙いだが、欲しい人がいればどんな手を使ってでも引き抜いてくる。 ソニーがどんな手を使ったかは知らないが、ライバルの日立製作所の牧本次生技師長を執行役員待遇(コーポレートリサーチフェロー)として迎え入れると発表した。牧本氏は、日立の元専務で半導体事業の第一人者。役員経験者の引き抜きは、大手電機メーカー同士では異例のことだが、ソニーの出井伸之会長が日立の庄山悦彦社長に「くれ」と迫ったらしい。 「何でも欲しがる」出井サンの粘り勝ちか。 [メディア批評家 増山広朗]
2000/09/22
09:09
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3/30(金) |
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