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ナスダック・ジャパン新規上場で2社が明暗 |
大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場スタンダードに21日、サイバー・コミュニケーションズ(4788、CCI)とドリーム・トレイン・インターネット(4791、DTI)が新規上場した。インターネット上の広告代理店であるCCIは、朝方から人気を集め買い気配を切り上げていき初値がつかなかった。公募価格35万円に対して、大引けでは2.3倍の80万9,000円の買い気配で終了。2,460株の買い物を残した。公募価格でみた時価総額は、846億5,000万円で、同業のサイバーエージェント(4751)の直近時価総額約151億円、バリュークリック(4759)の同333億円、少し業容は違うがまぐクリック(4784)の同224億に比べると高額といえる。 しかし、同社は電通とソフトバンク(9984)の共同事業として設立されたことや、ヤフー(4689)やマイクロソフト(MSFT)のインターネット広告を扱っていることなどが評価された上、35万円という絶対価格の相対的な低さが買いを呼ぶきっかけとなった。 一方、三菱電機(6503)の子会社でインターネット接続事業のDTIは、公募価格280万円に対し初値は10万円安(3.6%安)の270万円と、公募価格を割り込んで始まった。その後も公募価格を割り込んだ値動きが続き、大引けでは公募価格比50万円安(17.9%安)の230万円と安値引け。 公募価格でみた時価総額は211億4,280万円。インターキュー(9449)の直近時価総額約724億円と比べると割安との見方もあるが、その半面でインターキューは接続事業以外も展開しているため単純に比較できないとの見方もある。また、システム、ネットワーク投資や広告宣伝を積極的に行う一方で、接続料の引き下げ圧力も強いため、先行きの業績を懸念する向きもある。その上で、やはり公募価格の280万円という絶対水準が高いとの指摘は多い。 同日上場となったネット関連2社は、明暗を分ける初日取引となった。CCIは時価総額でみれば高いが株価の絶対水準が相対的に低いため買われ、逆にDTIは時価総額で低いが株価の絶対水準が高いため軟調になったというかたち。 ただし、両社に共通していえるのは機関投資家の積極的な買いが見られないことだ。社長交代のリキッドオーディオ(4740)や株主代表訴訟の話も出てきたクレイフィッシュ(4747)などをはじめ、インターネット関連やIT関連で当初成長イメージが描けるような企業でも、ディスクロージャーの姿勢や業績動向などが絵空事ではないかどうか、公開・上場してから半年~1年ぐらい見極めて投資したいというムードが強まっている。 ■URL・サイバー・コミュニケーションズ http://www.cycom.co.jp/ ・サイバー・コミュニケーションズ(投資家の皆様へ) http://www.cycom.co.jp/toshi/ ・DTI http://www.dti.ad.jp/ ・サイバー・コミュニケーションズなど新規上場へ http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/08/17/doc184.htm ・インターネット接続のDTIなど3社が新規上場承認 http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/08/24/doc236.htm
(別井貴志)
2000/09/21
16:20
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3/30(金) |
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