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コラム 瓦版一気読み(9月21日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 心臓発作でも起こしたのか。そう思っていたら、自殺だったという。予想もしなかった突然の悲報を産経は1面トップで報じ、他紙も大きく扱った。 自殺と聞いて、まず脳裏に浮かぶのは「何故?」という疑問。船出したばかりで、不祥事などの深刻な問題を抱えている訳ではない。本間氏を知る人たちなら、この人が簡単に自殺に追い込まれるようなヤワな人間でないことはよくご存じのはず。 「(ソフトバンク、オリックス、東京海上火災保険の)3社の板挟みにあって心労が重なった、という話は聞いたことがある。3社がいろいろ注文をつけてきたのだという」 相沢英之金融再生委員長のこのコメント、意味深である。 7年前、現役の新聞記者だった本サイトの池原照雄編集長が四谷3丁目のスナックで本間氏と酒を酌み交わしているところに出くわした。屈託のない笑顔、陽気な会話・・・。本間氏の実直な人柄に触れ、楽しい酒が呑めたことを記憶している。 その後、本間氏が日銀を退職した直後、友人の通信社記者と2人で慰労した際、「いろいろ勉強しなければならないことがあるので、国会図書館に日参している」という話を聞いた。 この真面目さが徒(あだ)となったのか。合掌。 ◇「ドーハの悲劇」(93年、W杯アジア予選)、「マイアミの奇跡」(96年、アトランタ五輪)と様々なドラマをつくってきた日本イレブンが、32年ぶりに五輪決勝トーナメント進出を果たした。20日の試合でブラジルに惜敗したが、ライバルの南アフリカが敗れたためだ。 日本代表が死闘を繰り広げている頃、筆者は南阿佐ヶ谷の餃子屋にいたが、いつもなら道路にまで客が溢れているこの店が、昨日ばかりは超閑散。マジックが「2」に減った巨人と広島のゲーム(広島球場)に足を運んだ観客はわずか1万6,000人。五輪サッカーの影響か。 朝日、読売、毎日、東京の4紙が日本サッカーの「8強入り」をトップで報じている。 ◇「悲報」も「感動」も無縁。経済でトップを張ることが義務づけられている日経は、今日も経済ニュースで応戦、東証が不動産投資信託の売買市場を2001年3月に創設するという記事をトップに持ってきた。
【IT】 各紙が様々な取り上げ方をしている中で、ひとり沈黙を守っていた読売が、今日の経済面でようやくこの問題を取り上げたが、1日遅れの理由は? 賛否両論が交錯する中、IT戦略会議の出井伸之会長(ソニー会長)が20日の記者会見で 「個人的には必要ないと考えている」と否定的な見解を明らかにした(各紙)。が、「政府には必要なのかもしれない」とも。 この天下の愚策、出井氏ならバッサリ斬り捨てるんだろうなと期待していたのだが、なぜか歯切れが悪い。この構想にご執心の森喜朗首相への配慮からか。
【トピック】 賠償額の当否や株主代表訴訟の在り方は、各紙が様々な取り上げ方をしている。興味深いのは、毎日に掲載された事件の主犯だった井口俊英元嘱託行員のコメント。 「管理という認識もなかった時代の話で役員に損失の賠償をさせるのは行き過ぎではないか」「気の毒とは思うが、私も役員も金融の国際化の波に巻き込まれた犠牲者」 [メディア批評家 増山広朗]
2000/09/21
09:18
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3/30(金) |
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