|
トップページに戻る | ||||
コラム 瓦版一気読み(9月8日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 が、このやり取りを隣りで聞いていた先輩記者が「直ぐに断れ!」と気色ばんだ。「相手はソ連のスパイ。そんな輩と接触したら、公安(警視庁公安部)のブラックリストに載るぞ」というのだ。 時は移り、体制が変わってもなお、ロシアの諜報活動は依然活発らしい。海上自衛隊の幹部が駐日ロシア大使館の駐在武官に日本の防衛機密を流していた疑いが強まり、警視庁は8日早朝、この幹部を逮捕した。強制捜査の時期を日露首脳会談後にずらしたのは、日露関係への配慮からか。 軍事強国の復活を唱えるプーチン大統領の就任以降、ロシアの諜報活動が強化されたとの見方もあり、幹部1人の逮捕だけでは済まないかもしれない。 このニュース、朝日、読売、毎日、産経の4紙がトップで報じている。 ◇自治省は8日付の官報で昨年の政治資金収支報告書と政党交付金の使途報告書を公表した(東京のみ1面トップ)。政党や政治団体の収入は前年比18.6%減と過去最大の下げ幅となったが、問題はその中身。 朝日によれば、国会議員46人がそれぞれの公設・政策秘書から総額6,300万円の寄付を受けていたことが判明。秘書の給与を政治活動に流用していた議員は山本譲司代議士(詐欺容疑で逮捕)だけじゃなかった。 このほかにも、自民党の亀井静香政調会長の資金管理団体が8,000万円の寄付を報告していなかった(毎日)ことや、熊谷組、そごうなどの問題企業が金融機関に借金棒引きを迫る一方で、政治家にせっせと貢いでいた事実も明るみに。「溺れる物は藁(わら)をも掴む」ということか。 ◇持ち合い株などの時価評価が2002年3月期から適用されるが、日立製作所などの有力企業が今9月期中間決算で前倒しに踏み切る(日経)。「含み益」に頼れるのもあとわずか。企業間の持ち合い関係の解消に拍車がかかるとの見方が有力、と日経は指摘する。
【IT】 が、光ファイバーの敷設などハード整備の必要性を強調するIT戦略会議の議論に異を唱える向きも。情報関連の6学会が同日、人材育成や法整備にウエイトを置いたIT戦略の推進を求める7項目の「提言」を同会議の出井議長に提出した(東京など)。 議論が活発化することは結構なことだが、実行段階で主導権を握る政治家に咀嚼する能力がなければ、道は開けない。 ◇さくら銀行(8314)系の「ジャパンネット銀行」に予備免許が交付され、日本初のインターネット専業銀行が10月にも発足の運びとなった(各紙)。ネット専業銀行構想は、三和銀行(8320)・リクルートグループや、ソニーグループなども打ち上げており、今後、新規参入が相次ぐ見通し。イトーヨーカ堂(8264)などによるコンビニ銀行構想も秒読み段階に入っており、銀行のイメージがガラッと変わる日も近い?
【トピック】 この5年間の「超低金利時代」を振り返り、金融政策は今後どのような展開を見せるのか? 時間のある方は、今日からスタートした日経の連載企画「超低金利の現実」(5面)と朝日の速水優日銀総裁へのインタビュー記事(1・11面)をお読み下さい。 ◇西は相変わらずの真夏日。東京もまだ蒸し暑い日が続く。友人たちは「新涼」を求めて北へ逃避行。筆者は湿度の高い東京で汗を流す。 メディア批評家 増山広朗
2000/09/08
09:09
|
3/30(金) |
プライバシーについて | 編集部へのご連絡 | Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved. |
本サイトの内容につきましては万全を期しておりますが、提供情報がシステム等に起因する誤りを含んでないこと、すべての事柄を網羅していること、利用者にとって有用であること等を当社及び情報提供者は保証するものではありません。 当社及び情報提供者は利用者等が提供情報に関連して蒙った損害ついて一切の責任を負いません。投資等の判断をされる場合は、他の資料なども参考にしたうえで、ご自身の判断でお願いします。 |