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コラム 瓦版一気読み(8月23日) |
情報は時とともに劣化する… ●どこまで騙されたら… 【1面トップ】◇パソコンを使い始めて5年になるが、この”便利”な機器のお陰で月収が急激に増えた覚えはない。インターネットも便利だとは思うが、これをうまく活用してひと儲けするほどの才覚もない。 ところが、世の中には「パソコンを買ってくれたら、月収100万円以上のオイシイ内職をご紹介しますよ」といったインチキ広告に引っ掛かって泣きをみる人々がいる。そんなにオイシイ話があるなら、広告など出さず仲間内で分け合うものだが、まんまと騙される”善良な庶民”がいるから、悪徳商法がはびこる。 毎日(23日朝刊最終版)によると、通産省はこうした弱者を救済すべく訪販法を改正、悪質業者の排除に向けて規制を強化する方針を固めたという。それはそれで結構なことだが、”善良な庶民”も少しは勉強したらどうか。 ◇マイクロソフト(日本法人)の元社長や社員役150人が親会社(米法人)のストックオプション制度による所得を巡って東京国税局の税務調査を受け、70億円の個人所得漏れを指摘された。脱税しないでちゃんと税金を払えというわけである。 産経がトップで報じたが、記事は全紙に載っている。ストックオプションで手にした所得は正直に申告しないさいよ、と一罰百戒を込めた税務当局の意図的なリークであることは一目瞭然。 ◇朝日は日露平和条約交渉、読売は脳死臓器提供問題、東京は根室沖で発見されたロシア海軍の巨大物体の中身を”スクープ”。日経は…、今日は省略します。 ●健在?を誇示する2人の「IT革命の旗手」 【IT】◇インド入りした森喜朗首相は、「インドのシリコンバレー」のIT関連企業を視察、「政権の旗印に掲げる『IT』への取り組みを強調した」(朝日)。どこに向けて強調? 当然、日本国内に向けてである。 首相が、インド人の前でパソコンの腕前を披露したら「周囲からは感嘆の声」(日経)が上がり、感激のあまり「これだけ集まってくれたら、総選挙も大勝利は間違いなしだったのだが…」。異国での”愚痴”は聞くに堪えない。 ◇8月期決算の見通しを下方修正したばかりの光通信(9435)の重田康光社長が、朝日と産経のインタビューに応じている。朝日には、来年から本格化する1100億円の社債償還に「十分対応できる」と強調。産経には、「当面は頑張る」と辞任説をきっぱりと否定、強気の姿勢を崩さないが、ピカツー担当記者たちは額面通りには受け取らない。 「IT革命の旗手」と、特にどこかの新聞が異常なまでに持ち上げた重田氏も、胸突き八丁の正念場を迎えている。 ●お粗末! 【トピック】◇「当初考えていたより非常にシリアスな事態、どうしてこうなったのか…」。クレーム隠しの”悪事”が次々と明るみに出、反社会的企業のレッテルを貼られた三菱自動車工業(7211)の河添克彦社長は、22日の記者会見でこう言って肩を落とした。 各紙とも、経済面と社会面でこの問題を大々的に取り上げ、朝日、毎日、読売、日経の4紙が社説で論評しているが、「お粗末な経営陣」(日経)のもとでどうやって立て直しを図るんでしょうね。 増山 広朗(メディア批評家)
2000/08/23
09:26
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3/30(金) |
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