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市場関係者はこう見る~ゼロ金利解除の影響

  日銀は11日の政策委員会・金融政策決定会合で「ゼロ金利政策」の解除を決定した。

  ゼロ金利解除が株式市場に与える影響などについて、市場関係者に聞いた―。


 ○大和証券SBキャピタル・マーケッツ エクイティ部 神内一憲部長

  本日の株式市場が堅調に推移したことからもわかるように、すでに株式市場は7月からの調整局面で、そごう問題などともに織り込み済み。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に大きな問題があるわけではないため、リバウンド局面となるだろうが、9月中間決算に向けて持ち合い解消売りが予想されるので上値は限られたものになろう。物色は、いわゆるニューエコノミー関連が中心になると見ている。注目しているのは、伊藤忠テクノサイエンス(4739)などソフトウェア関連や古河電工(5801)など光ネットワーク関連。

  ○国際投資コンサルタントのグローバル・インベストメント・ネットワーク 保田圭司代表

  0.25%引き上げたからといって、金利政策が”引き締め”となったわけではない。政治家をはじめ投資家もマスメディアも騒ぎ過ぎで、単にこれまでのアブノーマルな金利状況が、ようやく少しはノーマルなかたちに戻ったととらえるべき。本来、日銀総裁が発言すべきことではないが速水総裁は「ゼロ金利を解除しても株価は下がらないだろう」と述べていた。産業界の立場で見れば金利引き上げはネガティブなこととして、とらえられているが、預金やMMFなどでのメリットもある。ゼロ金利解除については、日経平均で1万5,000円レベルに調整する過程ですでに織り込み済みと考える。実体経済に対しても、株式市場に関しても影響はおそらくそれほどないだろう。

  ○日興ソロモン・スミスバーニー証券 Jeffrey D. Youngエコノミスト

  追加利上げがあるかどうかが焦点ではあるが、次の姿勢が示されてはいない。これまでは、ゼロ金利が解除された場合、円安に若干振れたあと円安になるという予想がコンセンサスだった。しかし、マーケットの期待として目先追加利上げがないと確信させることができないなら、長期金利は若干上昇し、これが円の下支えになるだろう。


(別井貴志)
2000/08/11 19:41
3/30(金)
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