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AOLラテン・アメリカがIPOも冴えない初日 | |
ラテンアメリカ地域でサービスを提供しているアメリカ・オンライン・ラテン・アメリカ(AOLA)が8日、NASDAQ市場に新規上場した。 1株あたりの公募価格は、当初予定価格帯の15~17ドルから8~10ドルに引き下げられ、結局下限の8ドルで決まった。初日の取引では初値が7 15/16と公募価格割れ。その後一気に9 1/4ドルの高値をつけたが、引けにかけては軟調展開で、終値は公募価格比 7/16ドル高(5.5%高)の 8 7/16ドルと小幅高。出来高は2,506万株と、この日のNASDAQ大商い4位。 公募価格が大きく引き下げられたことからもわかるように、初日の取引も人気が出ずさえなかった。単にインターネット関連の企業というだけでは人気の理由にはならないことが今回も証明した。 同社は現在、アルゼンチン、ブラジル、メキシコでアメリカ・オンライン(AOL)のサービスを提供している。今後、その他のラテンアメリカの国でも順次サービスを行っていく予定。同社は、米国AOLとラテンアメリカ(ベネズエラ)のメディア最大手Cisneros Groupの合弁企業で、持ち株(議決権のある)比率はAOLが49.7%、が47.5%。2000年3月までの9ヶ月では、収入が521万1,000ドル、純利益は5,124万4,000ドルの損失。 一方、この日新規上場した他の企業も全般にさえない中で、UPS(無停電電源装置)を半導体製造工場やISP、データセンター、病院などに提供しているアクティブ・パワー(ACPW)が、公募価格 17ドルに対し、終値が 52 3/4ドルと 35 3/4ドル(3.1倍) も上昇した。出来高は1,689万株とNASDAQ大商い9位。 人気化した背景のひとつに米国の電力事情がある。現在、米国では電力不足により電力の価格がスポットで2~3倍になっているという。電力事業が自由化されたことで競争が激化し、各社とも設備投資を積極的に行わなかった。夏の需要期に入ってそのツケがまわり、電力の安定供給に不安があるというわけだ。 また、新規上場を延期する企業が相次いでいるものの、それでも上場予定企業は多い。そのなかで「利益の黒字化がはっきりしていない企業には投資したくない」とする投資家が台頭している。ACPWも1999年12月期の純利益が740万ドルの損失となっているが、2002年度には黒字化する見通しがある。
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(別井貴志)
2000/08/09
14:49
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3/30(金) | |
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