コナミ（9766）は3日、同社の業績を支えるまでに成長した音楽ゲーム事業で、本格的に海外市場へ進出すると発表した。

　 同社の音楽事業の連結売上高（2000年3月期）は470億円と、全体の売上高1,466億6,600万円の3分の1強を占めている。

　 同社はこれまでも、「ビートマニア」をはじめとして音楽ゲームを、米国、欧州、アジアなど海外に市場調査をかねて出荷はしてきたが、日本市場向けのものを使ってきた。今回の本格進出では、海外の各市場の音楽事情などに合わせたかたちで展開していく。

　 本格展開する上で、世界最大の音楽事業グループであるユニバーサルミュージックグループと、同社の音源を使用することで契約した。そして、日本で展開しているダンスゲーム「Dance Dance Revolution」の欧州版タイトル「Dancing Stage EuroMIX」（業務用アーケード版）を発売する予定で、ここにユニバーサルミュージックの楽曲をとり入れる。

　 選曲や制作はコナミの現地法人が関わり、アイルランド人の人気グループ「Boyzone」のヒット曲「So Good」が収録されるという。

　 「Dance Dance Revolution」の日本における出荷台数は累計で1万5,000台。家庭用ゲーム機に移植されたソフトウェアは、シリーズ累計300万枚を突破している。さらに、使用楽曲を集めたサントラ盤も80万枚を突破しており、業務用ゲーム機、家庭用ゲームソフト、音楽CDの相乗効果を生んでいる。

　 欧州での出荷目標は公表していないが、会社側では「十分に市場調査した上での本格進出なので、日本での成功をもとにして同様に伸長していこう」としている。業務用の展開を見極めながら、家庭用ゲームソフトの発売も考えていく見込み。欧州以外の海外市場展開は、まだ具体的な計画になってはいない。