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国会審議に気をもむ金融再生委

  臨時国会は、今日31日から代表質問に入る。ゼネコン汚職に絡む「斡旋利得罪」法案や、日債銀譲渡契約に盛り込まれている「瑕疵担保特約」の扱いなどのほか、久世公堯金融再生委員長の更迭に伴う首相の任命責任が新たな焦点として浮上。会期は8月9日までと短いが、内閣不信任案の提出や会期延長問題が絡む展開も予想され、下落が続く株式相場など市場への影響も懸念される。

  こうした中、相沢英之委員長のもとで出直しを図る金融再生委員会は、早急な対応を迫られている日債銀の譲渡契約見直し問題に取り組む。相沢委員長は就任直後(30日夜)の記者会見で、焦点の瑕疵担保特約について「既に結ばれている契約で、相手が応じれば別だが、見直しは難しい」としながらも、「世論もある。できないとは言ってない」とも述べ、国会審議の動向次第では柔軟に対応する考えを示唆している。

  しかし、既に譲渡契約を結んでいるソフトバンク連合は、瑕疵担保特約の見直しに強く反発しており、同社の孫正義社長は瑕疵担保特約が契約から削除された場合、買収断念も辞さないとの意向を表明。日債銀譲渡問題への対応に手間取れば、同行の資産劣化が進むだけでなく、流通やゼネコンなど巨額の債務を抱える企業の経営問題も一気に表面化する。回復の糸口を掴んだかに見える景気の失速にもつながりかねないだけに、再生委としては苦しい出直しの舵取りを強いられることになる。

 

■URL
・金融再生委員会
http://www.fsa.go.jp/frc/

(沖野宗一)
2000/07/31 09:21
3/30(金)
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