ソフト開発や情報システムサービスを手掛けるシーイーシー（9692）は27日、ソフトウエア製品をインターネットを使ってダウンロード販売するWebサイト「ソフトダイレクト・ドット・コム」を開設したと発表した。

　 同サイトでは、ヴァル研究所の「駅すぱーと」（実際に販売するのはダウンロード販売用のコンパクト版）やネットワークアソシエイツの「ウイルススキャン」など、ソフトベンダーの著名ソフトを取り扱う。シーイーシーでは、累積販売1万本の営業支援システムのパッケージソフト「順風満販」（価格5万9,800円）を、初めてダウンロード販売する。

　 まずは、法人向け（BtoB）に8月10日からサービスを開始する。当面は、同社の1,000社にのぼる顧客企業を対象とする。その後、10月からは一般消費者向け（BtoC）にサービスを展開していく予定。

　 初年度に100タイトルを掲載し、取扱高1億円を見込んでいる。今回のサービスは、同社の業務別売上ではパッケージ業務で扱う。会社予想の2001年1月期の売上高は310億円で、そのうちパッケージ業務の売上高は14億円（構成比4.5％）となっている。

　 インターネットを通じたソフトのダウンロード販売といえば、ナスダック・ジャパン市場に8月11日上場を予定しているベクター（2656）がある。もちろん、ベクターの場合はシェアウエア、フリーソフトを扱い、ソフトダイレクト・ドット・コムではパッケージソフトを扱っているなど、まったく同じ事業とはいえない。

　 シーイーシーでは「ベクターはこの分野で先行しており、タイトル数などを考えてもまだ我々はまったく及ばないのであまり意識していない」とはいうものの、「ベクターが法人向けを手掛けることになった場合には完全な競争相手となろう」としている。