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アウトドアチェアは日常でも活躍 小型モデルからソファタイプまで
2023年10月6日 08:40
アウトドアチェアはキャンプ用品の代表的なアイテムのひとつですが、キャンプ以外にも活躍するシーンがたくさんあります。庭やベランダでくつろぐ時、近所の公園に出かけた時、スポーツ観戦や運動会といったイベントなどでも使えるため、ひとつ持っていると便利です。そこで今回は、アウトドア用品が豊富にそろうエルブレス 御茶ノ水店のキャンプ用品担当・三澤友康さんに、キャンプ以外でも便利に使える、おすすめのアウトドアチェアを紹介してもらいます。
「キャンプで使うために購入するお客さまが多いですが、最近は用途の幅がかなり広がっています。お気に入りのアウトドアスポットにチェアひとつを持って、本を読んだり、お酒を飲んだりとリラックスした時間を過ごす『チェアリング』で使うなど、手軽に持ち出して活用している方も多いようです。また、コンパクトに折りたためるので、来客用のイスとして家にストックしている、という方もいらっしゃいます。どこで使うかによって選びのポイントも変わってきますので、ここからはシーン別におすすめのアウトドアチェアをご案内したいと思います」
チェアリングなら持ち運びが楽でリラックスできるアイテムを
公園や川辺など、目的の場所まで持ち運んで自由な時間を楽しむ「チェアリング」で使うなら、コンパクトに収納できる折りたたみ式で、座面が低くゆったりとくつろげるタイプのチェアがおすすめ、と三澤さん。その条件を満たすのがギミックの「ギミック・チェアー」です。
「しっかりとくつろげる幅広の座面、丈夫なファブリック生地、安定性があって丈夫なジェラルミンのフレームと機能性は十分です。サイドにポケットがついていて、ドリンクを手元に置いておけるのも便利。耐久性に優れたショックコードで部品が一体化されているので、組み立てもスピーディーにできます」
このギミック・チェアーには同じシリーズで「ギミック・ミニチェアー」も販売されていて、組み合わせて使うとよりリラックスした体勢をキープできます。
「この組み合わせをセットで購入される方も多いですね。もちろん、ミニチェアーは単体でも使うことができます。キャンプでたき火などの作業をする時にもいい高さですし、よりコンパクトなので持ち運びがさらに楽になります」
ギミック・チェアーのサイズは610×400×750mm(幅×奥行×高さ)、収納時は490×145×100mm、重さ1,330g。ギミック・ミニチェアーのサイズは535×380×350mm、収納時は360×130×100mm、重さ800g。
もうひとつのおすすめはオーソドックスな人気商品。抜群の快適性と軽量コンパクト性を両立した、ヘリノックスのフラッグシックモデル「チェアワン」です。
「背中が当たる面にはメッシュ素材を用いているので通気性もいいですし、フレームもテントポールに使われる丈夫な材質を使っています。収納袋は両脇にストラップが付けられるようになっているので、家にある使っていないショルダーストラップを取り付けて肩掛けで持ち運ぶことも可能です。しかもこの収納袋、フレームに取り付けて小物入れとしても活用できるんですよ」
サイズは520×500×660mm(幅×奥行×高さ)、収納時は350×100×120mm、重さは890g。
ヘリノックスはアウトドアチェアのバリエーションも豊富で、カップホルダーや枕、砂地などでの沈みこみを防ぐボールフィートなど、オプションパーツがたくさん揃っているので自分仕様にカスタムできる楽しみもあります。
人が多い場所で使う時はコンパクトでさっと使えるものを
運動会やスポーツ観戦など、人が多く集まる場所でも、ちょっと座れるアウトドアチェアがあると便利です。こういったシーンではサイズが大きいとジャマになりますし、組み立てに時間がかかるのも煩わしいものです。ですから、コンパクトで、すぐに座れる状態にできるモデルが最適でしょう。
「軽さと手軽さで持ち運びに便利なのがハイマウントの『フォールディングスツール』です。長く使い続けているとシート部分の生地がどうしても伸びてきますが、伸びてもピンと張れるように組み立て方にも工夫が見られます。小さなバッグのような収納袋で、コンパクトに持ち歩くことができますよ」
サイズは約295×175×280mm(幅×奥行×高さ)、収納時は180×30×225mm、重さは約630g。
ロゴスの「7075トレックチェア」はパイプイスのようにパタンと折りたためるのでセッティングがとても簡単。このサイズでも耐荷重が120kgと優れているのは、フレームの素材にジェラルミンが使われているからです。
「商品名に付いている7075という数字はジェラルミンを意味するナンバーで、航空機の素材にも使用される頑丈なもの。しかも背中を倒して折りたためば厚さ45mmと超スリムに。重さも400gと軽量なので、手で持って歩いても、バッグの中に入れても苦になりません」
サイズは約245×290×480mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約245×345×45mm、重さは約400g。
「コスパを重視するなら、ホールアースの『ハッピータイムチェア』もいいですね。収束型のミニチェアはどこにでもパッと広げて使うことができます。アウトドアチェアはお子様に合わせたサイズがあまりないので、お子様用に購入される方も多いです」
サイズは約300×300×450mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約450×80×80mm、重さは約800g。このサイズでも耐荷重は80kgあるので、大人も安心して座れます。
ベランダやリビングなど自宅で使うならゆったり感重視で選ぼう
自宅での使用を前提とするなら、軽量&コンパクトなどの利便性は二の次で、どれだけゆったりリラックスできるかに焦点を絞って選んでもいいですね。ふだんは家のベランダやテラスで使い、外に持ち出すこともできるなんてとても便利。なかでも三澤さんのおすすめは、ホールアースの「CLAM CHAIR(クラムチェア)」。見た目はまるでソファのようです。
「中綿がたっぷり入ったソファタイプで肘掛けもあり、長時間座っていても疲れにくいモデルです。クラムチェアの定番モデルはナイロン生地が使われていますが、デラックスタイプは起毛の生地を使っていてより贅沢感が味わえます。包まれるようなリラックス感はクラムチェアならでは。収束型なので折りたたみも簡単ですよ」
サイズは約850×550×860mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約905×350×270mm、重さは3,650g。デラックスタイプのサイズは約840×600×850mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約940×380×380mm、重さは4,200g。
「スノーピークの『ローチェア30』も人気です。生地に張りがあって座り心地がよく、座面高が30cmのロータイプなので立ち座りがとても楽。アームレストが木製なので、室内に置いてもなじみがよさそうです。中央収束タイプの収納システムで、使わない時は収納袋に入れてコンパクトに保管できます」
サイズは約580×650×860mm、収納時は約1,010×160×180mm、重さは3,600g。
これも外せない、と三澤さんが出してきたのは、今ではスタンダードになっているロースタイルの火付け役になったド定番モデル、ヘリノックスの「タクティカル サンセットチェア」。他のモデルと比べるとやや高価ですが、生地の張り替えもできるので「一生モノ」といってもいいかもしれません。
「このモデルは背もたれが長く、頭まで支えてくれるので楽な姿勢でゆったりとできるのが魅力です。シンプルな構造ながら、座面がアルミフレームから吊り下げられているので快適な座り心地。少し見上げるような体勢になるので、これからの時期は星空観察にもおすすめです」
サイズは約580×700×980mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約460×150mm(長さ×直径)、重さは1,345g。
あると便利! プラスアルファで買っておきたいアイテムはコレ
チェアだけでなく、より快適な時間を過ごせるようにアイテムをプラスするのもアリです。そこで三澤さんに、チェアと一緒に買っておくと便利なもの、お客様がよくセットで買っていくものを聞いてみました。
「シーンによって“あると便利なもの”は変わってきますが、圧倒的に人気なのは軽量でコンパクトに収納できるテーブルです。テーブルがあれば食べ物や身の回りで必要なものを置けるので、どんなシーンでもニーズが高いアイテムといえます。なかでもおすすめはホールアースの『コンパクトソロロールテーブル』。天板にアルミの板が入っているので安定感がありますし、アルミの板を外して水洗いもできます。天板はロール状に巻いて収納できるので持ち運が楽なのも人気の理由ですね」
サイズは約445×345×335mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約480×90×70mm、重さは約880g。
さらに、外せないのがドリンクホルダー。自宅でも屋外でも、手元には飲み物が欲しくなるものです。
「サイドポケットにペットボトルを入れられるモデルもありますが、マグカップは入らないですし、ポケットがついていないものも多い。そんな時に役立つのがキャプテンスタッグの『ポール&システムカップホルダー』です。このタイプならマグカップや缶ジュース、深めのお皿まで乗せることができ、取り付け場所も自由自在。どんな太さのポールにも取り付ることができ、角度も自由に変えられるので、どこに付けても平行を保つことができます」
チェア以外に必要なものは、使っていくうちにわかってくるので、まずチェアだけを購入し、後から自分のスタイルに合ったアイテムを加えていくのもいいかもしれませんね。
シーンに応じて選べる多彩なバリエーションにも注目
アウトドアブームの後押しもあり、アウトドアチェアもラインナップが多彩になっています。なかでも、最近注目されているのはコールマンのインフィニティチェア。三澤さんはグランピング施設内にあるサウナの外気浴スペースに置かれているのをよく見ると話します。
「リクライニングは無段階調整が可能で、好みの角度に固定できるのがいいですね。アームレスト部分にあるレバーのロックを解除すれば背もたれが動くので、座ったまま調整できます。メッシュ素材なので長時間くつろいでいても蒸れにくいですし、水に強く乾きも早いので、水辺でも活躍してくれます」
サイズ(通常時)は約690×920×1,100mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約690×900×150mm、重さは約8,800g。フルフラットにするとほぼ仰向けに寝ている状態になり、ふわふわと浮いているような座り心地を体感できますよ。
ここまでは一人用のチェアをご紹介してきましたが、ファミリーにはベンチタイプのモデルも人気だとか。パタンと開いてすぐに使うことができるコールマンの「リラックスフォールディングベンチ」は、車に載せる時、最後に上の隙間に入れることができるスリム収納も魅力です。
「2人が座れるゆったりサイズのベンチタイプですがアルミフレームで軽いですし、出す時もしまう時もとても楽です。一人用だと人数分出すのに時間がかかってしまいますが、これなら広げるだけで2人座ることができるので、移動で疲れた子供たちをとりあえず座らせることができます」
サイズは約1,080×580×670mm(幅×奥行×高さ)、収納時は約1,080×600×100mm、重さは約3,800g。
コールマンのフォールディングシリーズには一人掛け用もあって、こちらも人気。三澤さんもチェアリングやキャンプでコレを使っているそうですよ。
これからは絶好の行楽シーズン。キャンプやピクニックに限らずとも、外の空気に触れてのんびりするだけでも気持ちがいいものです。ぜひ使いやすいアウトドアチェアを選んで、いろいろなシーンで使ってみてください。ひとつ持っていると、あらゆるシーンで活躍してくれますよ!
なお、価格は9月20日の取材時点の税込価格です