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iPhoneの「ショートカット」で検索・Bluetooth接続の手間削減

iPhone/iPadの[ショートカット]アプリをご存じですか? iOS 12から搭載されているApple純正のアプリです。使い方がよくわからなくて削除してしまったという人もいますよね。すでにiPhone/iPadを十分便利に使われているとは思いますが、既存のアプリでの調べ物などは意外と手間がかかっています。

例えば経路検索なら、Googleマップを開いて、目的地を入力、検索します。また、気になるワードを検索するなら、Webブラウザーを起動してキーワードを入力しますね。検索結果からYouTubeやTwitterへのリンクをタップして……、といった操作をします。

[ショートカット]アプリは、このような操作を省略可できます! 現状でもこれといった不便はないかもしれませんが、モノグサさんは試しに使ってみてはいかがでしょうか。

[ショートカット]アプリのアイコン

ギャラリーからショートカットを入手する

まずは“ギャラリー”に公開されているショートカットを入手する方法を紹介します。[ショートカット]アプリを起動して画面右下の[ギャラリー]をタップ。ここでは自宅までの経路検索のショートカットを入手します。

ショートカットを入手→経路検索用の住所、検索先の地図アプリを指定→動作確認→ホーム画面にアイコンを追加の流れで設定していきます。

設定手順。[ショートカット]アプリの画面から画面右下の[ギャラリー]をタップする
ギャラリーの画面。検索欄にキーワードを入力して検索する
検索欄に「経路」と入力。[自宅への経路]のショートカットをタップする
ショートカットの説明が表示された。[ショートカットを追加]をタップする
ショートカットの内容を設定する画面が表示される。続けて設定しても構わないが、ここでは入手後に設定するので[設定をスキップ]をタップする
「マイショートカットに追加されました」と表示された
入手したショートカットを設定する。画面左下の[マイショートカット]をタップして画面を切り替える。[自宅への経路]のショートカットのアイコン右上にある[…]をタップする
自宅の住所を入力する。[1行目]に「東京駅」などと指定してもOK。地図アプリで検索可能なキーワードなら問題ない。続けて、交通手段を選択する。[車]をタップする
ここでは[交通機関]を選択する。電車やバスなどの経路が検索可能になる
同様の手順で検索先の地図アプリを選択する。初期設定は[マップ]アプリ。ここでは[Googleマップ]を指定した。設定できたら正しく動作するかを確認しよう。画面右下の再生アイコンをタップする
現在地から指定した住所までの経路の検索結果が表示される。画面左上の[ショートカット]をタップして元の画面に戻る
ショートカットを呼び出せるように、ホーム画面アイコンを追加する。「自宅への経路」の名前の右側にある[…]をタップする
ショートカットの詳細画面。[ホーム画面に追加]をタップする
[追加]をタップする。なお、ショートカットのアイコンや名前は変更可能だ
「ホーム画面に追加されました」と表示された。ホーム画面で確認しよう。画面右上の[完了]をタップすると詳細画面が閉じる。ショートカットの設定画面右上の[完了]をタップして保存しておく

「朝の日課」や「健康を維持」など、ギャラリーにはショートカットが豊富に用意されています。好みのショートカットを試してみるのも楽しいですよ。

よく使いそうなショートカットが豊富に用意されている

Bluetoothの再生先を指定する

Bluetooth機器の切り替えはひと手間かかるんですよね。自宅ではBluetoothスピーカー、外出先はAirPodsを使うというように、複数のBluetooth機器を所有している人におすすめのショートカットです。

ゼロからショートカットを作成するため難易度は高めですが、やることは明確なので目的の機能を探して組み合わせれば完成します。

ここでは接続可能なBluetooth機器を選択するメニューを表示させますが、特定のBluetooth機器へ接続するショートカットも作成可能です。

設定手順。[マイショートカット]の画面を表示しておく。画面右上の[+]をタップする
ショートカットを作成する画面が表示される。まだ名前を付けていないので「新規ショートカット」と表示されている。[アクションを追加]をタップする
アクションのメニューが表示される。検索欄にキーワードを入力してアクションを検索する
「再生」と入力して検索。結果を下にスクロールして[再生出力先を設定]を選択する
アクションに「再生出力先をiPhoneに設定」と表示された。出力先を都度指定できるように設定を変更する。[iPhone]をタップする
再生出力先に指定できる機器の一覧が表示される。リストに目的のBluetooth機器がない場合は、初回のペアリングが完了しているか、機器が接続範囲内にあるかを確認しよう。[毎回尋ねる]を選択する。機器を選択すれば、常に特定の再生先を指定可能だ
アクションの表示が「再生出力先をデバイスに設定」になった。画面右下の再生アイコンをタップして動作を確認する
ショートカットを実行したときの動作が再現される。まだ名前を付けていないので「新規ショートカット」というメニューが画面上部から表示される。[デバイスを選択]をタップする
接続可能な機器の一覧が表示された。出力先を選択すれば、その機器から再生される。[キャンセル]をタップして一覧を閉じる
画面右上の[次へ]をタップする
ショートカットに任意の名前を付けたら[完了]をタップする。アイコンをタップすると色とグリフを変更できる

検索先を選択できるメニューを作成する

あるキーワードを検索する際、アプリの立ち上げ→検索窓をタップ→入力→検索ボタンをタップ、って手数が多くありませんか? そこで便利なのが検索先を選択できるショートカットです。

キーワードを入力する
検索先を選択する。選択した検索エンジンで結果が表示される

キーワードの入力欄の表示と、検索先のリストを表示する2つのアクションを用意します。複雑な手順に見えますが、メニューからアクションを選択しているだけです。

設定手順。新規ショートカットの画面を表示しておく。[アクションを追加]をタップする
アクションのメニューが表示される。[スクリプティ]をタップする。ここからiPhone/iPadを操作するコマンドを選択できる
下方向へスクロールして[入力を要求]を選択する
アクションに「プロンプトでテキストを要求」と表示された。キーワードの入力欄はこれで完成だ。[プロンプト]をタップして名称を変更する
任意の名称で構わない。ここでは「検索」とした。画面下に折りたたまれている[スクリプティング]を上にスワイプする
下にスクロールして[メニューから選択]を選択する
「メニューから選択」と表示された。「1件」「2件」とあるのは入力サンプルだ
メニューを書き換える。ここでは「Google」「YouTube」「Twitter」とした。[新規項目を追加]をタップすると項目を追加できる。処理内容を記述するスペースが項目に連動する。項目を入力できたら画面下に折りたたまれている[スクリプティング]を上にスワイプする
画面右上の[×]をタップして[スクリプティング]のメニューを閉じる
アプリの一覧を表示する。[App]をタップする
アプリの一覧が表示された。[Safari]をタップする
[Webを検索]を選択する
アクションが画面の一番下に追加された
[Google]の下までドラッグする
アクションが移動し、表示が「テキストをGoogleで検索」に変わった。[テキスト]をタップする
キーボードが表示される。候補から[指定入力]を選択して[完了]をタップする
作成したアクションを複製する。アクションの左上あたりをタップするとメニューが表示されるので[複製]をタップする。2つ複製する
2つ複製した状態。下の2つを[YouTube]と[Twitter]の下にドラッグする
ドラッグした状態。[YouTube]と[Twitter]の検索エンジンを変更する。[YouTube]の下にあるアクションの[Google]をタップする
検索エンジンを選択するメニューが表示された。[YouTube]を選択する。[YouTube]の下にあるアクションでは[Twitter]を選択する
設定が完成した状態。画面右上の[次へ]をタップしてショートカットの名前を入力して保存しておく

アラームを止めたら自動的にお気に入りの音楽を再生する

最後に「オートメーション」の例を紹介します。条件を満たすと指定した処理が“自動的”に開始する仕掛けです。アクションの作成方法はショートカットと同様です。ここでは「アラームを止めたらプレイリストを再生する」オートメーションを作成してみます。

設定手順。画面下部中央の[オートメーション]をタップ後、[個人用オートメーションを作成]をタップする
[アラーム]を選択する
[停止された]と[任意]にチェックが付いていることを確認して[次へ]をタップする
[アクションを追加]をタップする
アクションの一覧が表示されるので[メディア]をタップ。下にスクロールして[ミュージックを再生]を選択する
アクションに「ミュージックを再生」と表示された。[ミュージック]をタップして、プレイリストやアルバムを選択する
再生するプレイリストを指定できた。[次へ]をタップする
オートメーションの実行確認メッセージを表示しないようにする。このスイッチがONのままでは自動化されない。[実行の前に尋ねる]のスイッチをタップする
スイッチをOFFにしてもいいか確認される。[尋ねない]をタップする
スイッチをOFFにできた。[完了]をタップする
オートメーションを作成できた

オートメーションは、アイコンをタップするような操作は必要ありません。この例であれば「アラームが停止したとき」が条件になります。1分後にアラームを設定して試してみましょう。また、オートメーションは停止するか削除しない限り、条件を満たしたタイミングで動作します。停止と削除の方法を覚えておいてください。

オートメーションの停止方法。一覧から停止したいオートメーションの詳細を表示しておく。[このオートメーションを有効]のスイッチをOFFにして[完了]をタップする
オートメーションの削除方法。オートメーション一覧で、オートメーションを左にスワイプして[削除]をタップする

ビデオ撮影の開始、QRコードの生成など、ギャラリーから入手してすぐに使えるショートカットもあります。作成したショートカットとあわせて、ウィジェットに登録しておくと便利です。また、さらに手を抜きたい人は「背面タップ」に設定しておいてもいいですね。

ウィジェットに登録したショートカット
設定手順。[設定]アプリの[アクセシビリティ]の画面から[タッチ]をタップする
[背面タップ]をタップする
[ダブルタップ]もしくは[トリプルタップ]の設定したい項目をタップする
ショートカットを設定する