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キリンの生ビールお届けサービス「ホームタップ」はやっぱりうまかった

最近、俳優の中井貴一さんと天海祐希さんが「自宅で生ビールを飲む飲まない」のちょっとしたいざこざを経て、けっきょくサーバーから注ぎたての生ビールをおいしそうに飲む、というCMが流れています。

なんだかやたらとうまそうなのですね。さすがキリン、ビールの魅力をさりげなく、しかもしっかりと伝えてくれます。なんて思っていたら、偶然にもその生ビールを試飲する機会がやってきました。さっそく3月10日の「メディア体験会」に行ってきました!

開発から本格展開までなんと8年! 満を持しての生ビールサービス

体験会の序盤はキリンビールでホームタップを担当する寺島大智さんのプレゼンテーションです。

キリンビール 事業創造部 ホームタップ担当 寺島大智さん

「ホームタップ」は2013年から開発がスタートし、2015年にブルワリーオーナーズクラブという100人規模で始めた小さなサービスだったこと、自宅用ビールサーバーの開発が難しかったことなどをお話されました。そうなのです。なんと8年以上の歳月をかけ、満を持しての本格展開なのです(2017年から発売しているが、今年度から本格展開)。

と、キリンビールの思い入れがよくわかるプレゼンですが、もっとも刺さったのは寺島さんの次のコメントです。

「新入社員は3カ月間、工場で研修を受けるのですが、その最後に大きなビールタンクの下にある蛇口からできたてのビールをいただくのですね。それが本当においしくて。そのおいしさをご家庭でも味わっていただきたい。その想いからホームタップが生まれました」

そんな話を聞いてしまったら、もう絶対おいしいに決まっているじゃないですか。さっそく試飲させてください、寺島さん!

しかしながら、そうやすやすとはいただけません。まずはホームタップのサーバーを実見しながらの質疑応答。ややじらし気味の演出は、ホームタップのおいしさに想像をふくらませるお楽しみタイムです。

ホームタップとはいかに。“いつもおいしい”を可能にするシステム

実際にサーバーを見てみましょう。ビールタンクを模しているという本体は、あまりにもかわいらしいデザインで、写真だけではスケール感がつかめなそう。コロンとした小さなモノを想像しがちですが、実際には電気ポットよりひと回り大きい感じ、ホームベーカリーを太めにした感じでしょうか。

ホームタップサーバー。サイズは300×300×400mm(幅×奥行×高さ)

で、ペットボトルはプリンスメロンぐらいのサイズです。ボトルには、ビールの品質劣化の要因の1つである酸素の透過を防ぐ、独自の特殊コーティング技術が施され、つくりたて品質を保つそうです。

サーバーもボトルも丸っこい、暮らしになじみやすいデザインなのは女性の視点を考慮したもの。冒頭のCMの話に戻りますが、女性パートナーの支持を取り付けないことには、男性陣がホームタップを家庭に導入できないこと、その事実をきっちりと把握されているようです。

ビールは男たちがガブガブ飲む時代ではないのです。目利き力のある女性が、本当においしいビールをスマートにいただくのがこれからの時代なのかもしれません。わたくしはあいかわらずガブガブ飲む派ですけれど。

サーバーとペットボトル。まるで親子のようなほほえましいデザイン

ここで「キリン ホームタップ」の概要を。


    商品名:会員制 生ビールサービス「キリン ホームタップ」
    取扱商品:定番ビール「一番搾りプレミアム」(定番ビールに加え、毎月3、4品の限定品から選択可能)
    発売地域:全国(沖縄県および一部離島地域は除く)
    容量・容器:ペットボトル1本あたり1L
    サービス概要:月額基本料金3,190円+ビール1L×2本×月2回 5,060円〜(月8Lコースもあり)
    製造工場:キリンビール横浜工場

ちなみに専用サーバーやメンテナンスキットは月額基本料金に含まれているそう。例えば「ストロー」と呼ぶペットボトルから吸い上げる極細のチューブは1Lにつき1本使用します。つまり1本ごとに使い捨て。清潔です。ペットボトルの口からサーバーの注ぎ口までをつなぐチューブが一体となった「キャップ」は24Lに1回交換。このチューブは短いので洗いやすく、これも清潔に保つポイントです。ガスは1本で約2L分。これらのメンテナンスアイテムはビール2本ずつの配送時に届きます。

ペットボトルをセットした様子。キャップから上に伸びたチューブはガス用

そのほか導入に向けた質問もぶつけてみました。

月2セットの場合、初回分の2本を早々と飲んでしまって、次回配送の前にもっと飲みたいな、という場合はどうしたらいいですか?

寺島さん:配送予定日以外の追加配送も可能です。2本のセットで2,530円+配送料となります(一番搾りプレミアム)。

保冷機能が付いてますが、冷えていないボトルを入れても大丈夫、ということですか?

寺島さん:あくまでも「保冷」機能なので、まずはご自宅の冷蔵庫で冷やしてください。そのビールをベストな温度である5~10℃にキープします。

でも保冷してくれるからといって、ずっと入れっぱなしというわけにもいかないですよね。飲みきり時間ってありますか?

寺島さん:まる2日、48時間で1本飲みきっていただくことを推奨しています。瓶や缶のように開けてすぐ飲み切る必要がないので、おいしいビールをおいしいままに少しずつお飲みいただけます。

なるほどなるほど。やはり先ほど指摘したように、ホームタップはおいしいビールをゆっくり味わう、その時間を楽しむ、贅沢なビアライフのために開発されたようです。ガブ飲み派の人にはまだまだ修行が足りないサービスなのかもしれません

いざ実飲。シルキーでクリーミーな泡に感動

などなどとホームタップの日々に思いを馳せていると、いよいよ生ビール体験の時間がやってまいりました。修行が足りないかもしれませんが、ビールを飲んで四半世紀以上、そのおいしさは人並みに、いや誰よりもわかるはずです!

サーバーから生ビールを注いでいるところ

サーバーのレバーを手前に倒すとビールが注がれて、奥に倒すと泡が出てくるのは、セルフ居酒屋に置いてある業務用サーバーと同じ仕組み。ちょうどキリンのマークまで注がれてきたあたりでクイっとレバーを押し込み泡をON。われながら手慣れてます。寺島さん曰く「ビールと泡の比率は7:3がベスト」とのこと。そこまで厳密に注げてはいませんが、まぁよしとしましょう。

はい、どうでしょう。このシルキーでクリーミーな泡。ホームタップだからこそ可能とした純真無垢な泡の仕上がりです。

きめ細やかな泡。ホームタップおそるべしです

自宅で缶からグラスに注ぐ場合の、2:8ぐらいの泡々状態からだんだんと泡がおさまり、注ぎ足していく、なんて手間ヒマはいりません。そして、そんな手法ではとうていおよびもしないクリーミーな泡に、ホームタップの底力を感じます。

飲んでみると、当然おいしい。口当たりよいクリーミーな泡、泡の層を抜けてやってくるビールの風味、そしてのどごし。修行が足りないので「1Lなんてあっという間だな」と思ってしまうおいしさです。

そして泡の感動は当然ですが、「一番搾りプレミアム」そのものがおいしいことにも気づきます。東北産ホップ「IBUKI」を厳選した一等品を使っているとのことですが、舌先には香りと旨みが鮮烈に広がります。このおいしさを自宅で味わえるなんて、たしかにあこがれのビアライフといえそうです。

ちなみに体験会では「一番搾りプレミアム」以外に、「GRAND KIRIN IPA(インディア・ペールエール)」、「GRAND KIRIN WHITE ALE」、「BROOKLYN LAGER」の飲み比べセットも堪能。

IPAは苦みと爽やかさが調和したクラフトビール。WHITE ALEは白ワインを思わせるフルーティな香りとやさしい口当たり。ずっしりした香りと苦み、濃厚かつ爽快感のあるBROOKLYN LAGER。料理に合わせてチョイスしたりと、またもや上質なビアライフを想像してしまいます。結果、ホームタップのビールをいただくために料理に精を出す、ということになり、きっと家族も喜んでくれるでしょう。

左から「BROOKLYN LAGER」、「GRAND KIRIN IPA」、「GRAND KIRIN WHITE ALE」

ホームタップのある暮らし。それは、ビールをこれまで以上においしくいただくライフスタイル。少し贅沢かもしれませんが、会員になってみる価値は大いにありそうです。

お届け用ダンボールもかわいらしいデザイン