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板橋区、板橋駅西口まちづくり計画公表 再開発連携で駅前広場やホール

東京都板橋区は、JR板橋駅西口周辺地区のまちづくりにおける、駅前広場再整備計画(進捗版)および板橋口地区公益エリア整備計画を公表した。

同地区では、JR東日本および野村不動産が施行する「板橋駅板橋口地区再開発」、再開発組合が施行する「板橋駅西口地区再開発」、板橋区が施行する「板橋駅西口駅前広場再整備」および板橋口地区再開発の商業施設4階に設置される「公益エリア整備」が、官民連携で進められている。

今回公表された計画は、区が施行する駅前広場・公益エリアに関するもの。計画検討にあたっては、区民・事業者参加型のワークショップやヒアリングにより、意見聴取、交換を重ねていた。今後は、駅前広場はコミュニケーションの場を設けながらの計画内容検討および設計、公益エリアは決定した計画の内容を基に2025年度から設計・工事に取り掛かる。

駅前広場は方向性として、「車」中心の考え方ではなく「人」中心の駅前広場であり、「緑豊かな環境」を駅前広場で実現するものとして進められている。

豊かな緑の整備を循環型社会のシンボルとし、同時に都市型災害に対する地域レジリエンス(地域社会がリスクを予見し、危機に備えて持続的に発展できる力)を高められるように、2つの再開発事業と一体となったインフラ整備を目指す。

地域コミュニティ醸成の場とするため、キャノピー(庇)による夏場の涼しい滞留空間を確保。再開発の商業施設と連携した庇空間の整備を行なう。また、駅間移動のわかりやすさを向上させる誘導サイン、中山道の歴史を伝える歴史サインなど、使いやすい空間とするための情報の整理にも力を入れる。

新しい駅前広場のコンセプトスケッチ

公益エリアは、「区の玄関口においてマルチファンクショナル(多目的)な『知と文化の交流拠点』を創る」という整備方針のもと検討。区の取組の展示、地域活動、イベントや催事ができるホール・スペースを設置する。

施設コンセプト

周辺の再開発ビル、駅前広場、既存の公共施設と連携しながら、区民の活動や交流の場を創出する。様々なコト・モノ・ヒトをつなぎ、新たなコンテンツが編集・発信されることを目指すことから、施設コンセプトを「まちの編集ひろば」とした。

公益エリアの施設構成とレイアウト方針(コンセプト模型)

公益エリア、駅前広場、および既存のハイライフプラザの3施設を一体としたエリアのネーミングを「えんのもり」に決定。人々が出会う宿場町としての歴史、縁がつながり新しいものに出会える学びの場、杜のような緑いっぱいの空間、地域活動や見守りといったエリア全体の運用イメージをひとつのネーミングに込めた。

ロゴマークは、年輪や円(縁)を感じさせるやわらかなデザインを採用。色は様々なものが混ざり合う駅前広場をイメージし、いくつものラインが交差して混ざりながら発色する。