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アマゾン、日本の住宅事情に合わせた「Ring」ドアベルと防犯カメラ

アマゾンは10日、セキュリティカメラ「Ring」シリーズの新製品「Ring Battery Doorbell」と屋外セキュリティカメラの「Ring Outdoor Cam Plus」のメディア向け製品説明会を開催した。

Ring Battery Doorbellの価格は14,980円で、2月20日から販売を開始。Ring Outdoor Cam Plusの価格は12,980円で、4月15日から順次出荷を始めるとしている。

日本の住宅事情にあわせた設計

日本で販売しているRing Battery Doorbellはマグネットの取り付け台を同梱している。日本の住宅ドアには「化粧鋼板」が付いていることが多く、この化粧鋼板に対して磁石付きマウントを取り付けることで本体を簡単に設置できるよう設計されている。

磁石マウントで取り付けられた状態

こうした背景に、日本では屋外デバイスをDIYで取り付けることを苦手と感じる人が多い特徴があるとし、利用者が施工業者に依頼して取り付けるなど、ハードルの高さが課題だった。今回の磁石付きマウントでは、ネジや工具は不要でドアにペタッと貼り付けるだけで良い。

ネジ不要でドアに直接取り付けられる

また、海外ではドアが内開きなのに対し、日本では外開きが一般的。外開きのドアには、勢いよく閉まるのを防ぐためにドアクローザーが取り付けられている。このドアクローザーは、ドアをゆっくり閉じるための装置であり、磁石による落下の恐れを低減させる。今回の磁石付きマウントは、こうした日本のドア環境とも相性が良い。磁力自体も強力でドアが勢いよく閉まった場合でも落ちる可能性は低いとしている。

従来の製品ではドアの形状や構造に合わせた施工が必要だったが、磁石付きマウントはそうした手間を省き、より多くの住宅に対応できる仕様となっている。DIYに不慣れな人でも簡単に設置できるため、導入のハードルが下がることが期待される。

一方で、磁石マウントには欠点もある。ネジで固定する設置方法とは異なり、簡単に取り外せるため、盗難リスクが伴う。その対策として、Amazonでは盗難補償を用意しており、盗難と認められた場合には1台無償で交換対応を行なう。また、本体はMACアドレスで管理されているため、利用者がアカウントからデバイスを削除しない限りは、盗難されたドアベルが第三者に再利用される心配がない。さらに、クラウド録画サービスを利用すれば、本体がなくてもインターネット上で録画データを確認できるため、犯人の特定にも役立つ。

Ring Battery Doorbellのカメラは1,440×1,440ドットのHD画質とカラーナイトビジョンにより、夜間も鮮明に映せる。画角は上下左右150度の広角撮影に対応する。価格は14,980円。

ポールマウントの取り付け方法刷新 狭い場所でもOK

屋外用セキュリティカメラRing Outdoor Cam Plusでは、別売りのポールマウントが用意されている。今回の新モデル発売にあわせ、ポールマウントも改良が加えられた。実は前モデルの時から、このポールマウントは日本で特に好評を得ていた。

今回の改良点は主に取り付け方法で、従来のモデルはクランプ型を採用していた。クランプ型はネジ不要で簡単に取り付けられる利点がある一方で、日本の環境ではクランプ部分が狭いスペースでの設置を妨げるケースがあった。たとえば、屋根から軒下に向かって雨水を排水する縦樋(たてどい)など、限られたスペースに設置する際に課題が生じていた。

そこで、新モデルでは取り付け方式を見直し、2サイズのメタルバンドをポールマウントに巻き付けて固定する方式に変更した。サイズは大小2種類が同梱されており、より幅広い設置環境に対応できるようになっている。

メタルバンドを使い、ポールに取り付けた状態
ポールマウントは大小2種類同梱する

Ring Outdoor Cam Plusは、バッテリーモデルと電源アダプターモデルを用意。2,560×1,440ドットの2K画質と、夜間映像をクリアに映すローラライトサイト機能などを搭載。価格は12,980円で4月15日から順次出荷予定。また、ポールマウントは3,180円で販売する。

両製品のいずれも、モーション検知やリアルタイム通知、ライブ映像確認、双方向音声(訪問者と会話)などに対応。設置後、基本無料で利用できるが、月額350円~のRing Homeプランの加入するとクラウド録画サービスやドアベルコールなど、特別な機能が利用できる。

Ring Homeのプラン表