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LIXIL、布製のたためる浴槽「バストープ」
2024年11月26日 14:39
LIXILは、布製のたためる浴槽を備えた浴室空間「bathtope(バストープ)」の販売を11月26日に開始する。
「お風呂はもっと、自由でいい。」をコンセプトに、暮らしを進化させる新時代の浴室空間として開発。浴槽や空間を極限までシンプルにすることを目指した結果、取り外せる布製の浴槽「fabric bath」というアイデアに至った。fabric bathのデザインは、日本の伝統的な着物や折り紙からインスピレーションを受けている。
バストープでは、fabric bathにお湯を貯めて入浴し、使用しない時は簡単に折りたたんで収納できる。FRP浴槽(繊維で強化したプラスチック素材)が固定された従来の浴室では手狭に感じるような空間でも、バストープでは浴槽を着脱できるため、広い浴槽と広いシャワールームを切り替えることができる。また、浴槽掃除の削減にもつながる。
例えば、普段はシャワールーム、特別な時にはfabric bathを持ち込んで入浴という使い方ができる。忙しい平日はシャワーのみで週末にはのんびりと湯に浸かってくつろぐ、寒い冬の間は湯に浸かってあたたまるといった入浴習慣を提案する。
fabric bathは柔らかい繊維と防水フィルムの二重構造を持つ1枚の布から作られており、肌触りの良い生地が頭や背中を包み込む。お湯をためるとその重さで両側のエッジロープがピンと張り、浴槽底面は床に接していて身体をしっかり支えるため、安定して入浴できるという。
コンパクトな空間でも、足を伸ばして入浴できる点も特徴。マンションなどで採用の多い1,200×1,600mmのユニットバスでは、短辺方向に浴槽が配置され、足を曲げた窮屈な姿勢で入浴する必要があった。
バストープは長辺方向を使った1,600mmサイズの広い浴槽を実現できるため、足を伸ばして入浴可能。浴槽を外せば、広々とした空間で快適にシャワーを浴びることができる。
1,600×1,600mmのユニットバスのケースでは、ユニットバスをバストープに交換することで、洗面室側を400mm広げられる。
fabric bathの身体にフィットして包み込むという特徴から、幅が狭く、その分バスタブにためる水量を減らせる。長辺サイズが同じ1,600mmのFRP浴槽との比較では、約26%の節水になるという。幅が狭いことを、窮屈ではなく心地よいフィット感として還元し、新感覚の入浴体験を提供するとしている。
主な素材はポリエステル生地で、入浴する面にはポリウレタンフィルムをコーティングすることで防水している。各部品は分別しやすい設計を採用しているほか、梱包はリサイクル可能な紙製とするなど、資源循環に配慮している。
ラインアップは「<Eタイプ>シンプルモデル」「<Sタイプ>スタンダードモデル」「<Gタイプ>デザインモデル」の3タイプ。浴槽カラーは5色。価格はEタイプが55万円~、Sタイプが85万円~、Gタイプが200万円~(いずれも消費税・工事費別)。Gタイプのみ2025年春以降発売予定。販路は代理店、工務店・住宅会社、LIXILオンラインショップ。