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ミズノ、ダウンを超える温かさの新素材開発 コートや掛け布団

ミズノは、ダウンを超える温かさの新素材「テックフィルブレスサーモ」を開発した。コートや掛け布団に採用し、9月から順次発売する。

ダウンより温かく、気候やシーンに左右されにくい保温力のある新素材。ダウンは温かさである一方で、濡れると保温力が下がってしまうという弱点があったが、新素材では濡れても保温性が低下しにくい点が特徴。

薄い不織布を何層にも重ねた構造で、柔らかさと膨らみがあり、ダウンよりも保温性に優れる中綿としている。ミズノ独自の吸湿発熱素材「ブレスサーモ」に疎水加工を施し、湿気は吸いながらも水は吸いにくい素材の開発に成功した。

この疎水加工したブレスサーモを、水を吸いにくい性質のあるポリエステルと混ぜることで、湿潤状態でも保温性の低下を抑制。悪天候時やアクティブスポーツ時など、シーンを選ばず快適に過ごせるよう設計した。水濡れに強いことから、繰り返し洗濯できる点も特徴。

通常のダウン生地
テックフィルブレスサーモ
ブレスサーモの発熱の仕組み
ミズノ独自の吸湿発熱素材「ブレスサーモ」に疎水加工を施した
疎水加工ありとなしの比較
繰り返し洗濯可

テックフィルブレスサーモとダウンの表面温度をサーモカメラで比較した結果、ダウンに比べてテックフィルブレスサーモは全体的に表面温度が低いことが判明。

表面温度が高いと温かい熱が外部に放出されてしまうが、表面温度が低い場合は外部の冷気を防ぎ、温かい熱を保持できる。こうした結果から、ダウンよりも内部の温かさを逃がしづらく、温かさを感じやすくなるとしている。

左から、テックフィルブレスサーモとダウンの表面温度

アパレルや寝具に採用

テックフィルブレスサーモを使用したコート2種類を、10月上旬から順次発売。価格は、「テックフィルブレスサーモインサレーテッドコート 32MEB538」が50,600円、「テックフィルブレスサーモコート 32MEB552」が34,100円。

いずれもサイズはXS、S、M、L、XL、2XL、3XL。カラーは、テックフィルブレスサーモインサレーテッドコートがブラック1色。テックフィルブレスサーモコートがブラック、ページェントブルー、クラウドベージュの3色。

テックフィルブレスサーモインサレーテッドコート
テックフィルブレスサーモコート

野球アパレルとして、「テックフィルブレスサーモグラウンドコート 12JEBB02」を9月上旬より順次発売。価格は24,200円。

サイズはM、L、O、XO、2XO。カラーはブラック、ネイビー、パステルネイビーの3色。

テックフィルブレスサーモグラウンドコート

寝具は、「テックフィルブレスサーモ掛け布団EX C2JKBY01」をラインナップ。9月25日12時から応援購入サービス「Makuake」で先行予約を開始し、11月末頃到着予定。価格は37,400円。

サイズはシングルで、カラーはグレー。

テックフィルブレスサーモ掛け布団EX

テックフィルブレスサーモを展開することで、脱ダウン化の動きも推進。通常ダウン製品を作るには水鳥の羽毛を使用し、その多くの場合が生きた水鳥の毛をむしり取る方法で採取している。今回、保温性や温かさにおいてダウンを超える新素材を開発したことで、脱ダウン化を後押しし、動物の保護につながるような取り組みになることも目指すという。

今後は多事業にわたる展開を予定しており、ウインタースポーツの競技団体へも納品予定。