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ANA傘下のAIロボット事業「アバターイン」 ソフトバンクなど6者が37億円出資

ANAホールディングス発のスタートアップ企業であるavatarinが、総額37億円の第三者割当増資を実施し、ソフトバンクや銀行など6者がこれを引き受けた。これによりavatarinは累計77億円の資金調達を完了している。

37億円の第三者割当増資を引き受けたのは、オムロンベンチャーズ、三愛オブリ、ソフトバンク、芙蓉総合リース、みずほ銀行、三井住友信託銀行。資金調達を通じて、生成AIやロボティクスをはじめとする技術の研究・開発を促進し、人とAIが共存するサービス創出を6社の出資者と協働して進めていく。

avatarinは、人が持つプロのスキルをAI化して共有できる世界共通のプラットフォームを構築し、「世界最大の人助けネットワーク」の構築を目指す企業。プラットフォームに接続されたロボットやモビリティに遠隔で「アバターインする」ことで、互いに助け合える世界を目指す。

具体的には、人からプロフェッショナルのスキルを学んで開発したAIと、これを搭載するコミュニケーションAIロボット「newme」(ニューミー)を活用。「人」と「スキル」を繋ぎ、人材不足の解消を図っていく。

ソフトバンクは接客ソリューションを構築

ソフトバンクは出資を発表する中で、ソフトバンクのAIや5G、ロボティクステクノロジーを活用して、人手不足の問題を抱える業界に特化した接客ソリューションの構築に向けて協力していくと表明。空港やさまざまな場所などで、AIとロボットを活用した顧客接点の増加を図り、日々のサービスで取得したさまざまなデータから、まずは業界特化型のマルチモーダルAIの開発を目指すとしている。

ソフトバンクは、avatarinが自社で収集する各業界のプロフェッショナルのスキルデータを活用して、ロボットやスマートフォンなどのモバイルツールで利用できる、業界特化型のマルチモーダルAIを開発するための支援を行なう。ソフトバンクの大規模言語モデル(LLM)の研究開発力や計算基盤、アノテーション支援サービス「TASUKI Annotation」(タスキアノテーション)を提供して支援することなども検討する。