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大阪万博、Society 5.0目指す「未来の都市」概要発表

「未来の都市」パビリオン

2025年日本国際博覧会協会は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の未来社会ショーケース事業「フューチャーライフ万博『未来の都市』」におけるパビリオンの展示内容として、博覧会協会が主体として実施する「共通展示」について発表した。

「未来の都市」は、博覧会協会と12者の企業・団体による共同出展事業で、組織や企業、業界の垣根を超え、それぞれの知見と技術力を活かし、Society 5.0が目指す未来の都市=経済発展と社会課題の解決を両立する、「幸せの都市へ」をテーマとする展示。

会場西側のウォーターフロントに位置し、施設面積約4,800m2(施設の長さが約 150m)、展示面積約3,300m2と、大阪・関西万博の中でも大規模なパビリオンとなる。

「未来の都市」では、「サイバーフィールド」と「フィジカルフィールド」が連携・融合した世界に類を見ない斬新な映像と展示によって、来場者に様々な問いを投げかけながら、未来の都市像を共に考え、描くことを目指す。

バビリオンでは、博覧会協会と協賛12者の共創による「15アトラクションの未来体験」を展示。博覧会協会が主体の「共通展示」と協賛12者が主体の「個者展示」で構成される。今回は博覧会協会が主体の「共通展示」である、「テーマ展示」「コモン展示01」「コモン展示02」の3つについて発表された。一般企業など協賛12者による展示については後日発表予定。

建物は、「サイバーフィールド」と「フィジカルフィールド」の連携などをイメージした「DOUBLE SKIN」をテーマにデザイン。自然光と照明、スモーク演出などにより、昼夜で表情が異なり壮大なスケール感でありながら、威圧的ではない優しい表情と未来感を再現した。

デザインテーマ
「未来の都市」パビリオンの夜間イメージ
照明演出などにより表情を変える

建物全体は、TMトラス構造により、広大な室内空間を柱無しで構築する。また、TMトラスは再利用も可能。

内部は、Society 5.0のテーマ展示が行なわれる「A棟」、「暮らしと社会」のプレゼンテーション「コモン展示01」と協賛2者展示の「B棟」、「産業と社会」のプレゼンテーション「コモン展示02」と、協賛10者が展示する「C棟」で構成される。

パビリオンに入るとまず目にするのはテーマ展示「Super Time Lapse ~50億年 幸せの旅~」。高さ5m、長さ92m、3層紗膜スクリーン×2面の映像を表示する「カービングビジョン」に、「Society 5.0って何だろう」をキーワードに、人類が誕生してから、社会が形成され、成熟し、Society 5.0の世界へと、過去から未来につながる壮大な物語を“幸せ”の観点から映し出す。

テーマ展示のキービジュアル
パビリオン入り口に設置される「カービングビジョン」

「コモン展示01」では、「未来との対話」をキーワードに「Society 5.0と未来の都市」の世界・シーンを、生活者の目線で表現。「未来の都市」の住民と“対話"しながら、日々の暮らしの中で生まれてくる、大小さまざまな幸せを感じ・考えることで、「未来の都市」を考えるきっかけとする。

歩くと突然3D空間が見える不思議な体験ができる「3D Cube」が4つ並び、それぞれに、「住まいと暮らし」「移動や物流」「健康と医療」「エンターテインメントやアート」についてストーリーが用意されている。

「コモン展示02」は、「こんな明日になれば」をキーワードにSociety 5.0での、分野別の課題とその解決方法を知り考える空間。特殊なロボットという設定の頭部に映し出される「未来の都市」を散策する。巨大になったり、小さくなったり、空を飛んだり、地下に潜ったり、4つのロボットヘッドで多様なクリエイターが演出する未来の産業/社会を仮想体験していく。4つのロボットヘッドごとに、異なるクリエイターが独自の表現でコンテンツを制作している。

画像提供:2025年日本国際博覧会協会