ニュース

今年の夏は節電要請なし 全国で安定供給

経済産業省は、2024年度夏季の電力需給対策について発表した。2024年度夏季の電力需要に対する供給力の余力を示す予備率は、全エリアで安定供給に最低限必要な予備率3%を確保できる見通しから、節電要請は実施しない。

気象庁によると、今年の夏は10年に一度の猛暑と予想されているが、そうした想定の下でも最小予備率はすべてのエリアで3%を上回る見込み。北海道、東北、東京エリアの7月の最小予備率は4.1%とされている。

しかし、特に東京エリアではトラブル停止のリスクが高い、運転開始から40年以上経過している老朽化した火力発電所が供給力の約1割を占めているほか、多くの火力発電所(約3,000万kW)が東京湾岸に集中しているなど、一定のリスクがある状況が継続している。このため、発電事業者に対しては、保安管理徹底の要請等を指示する方針。

なお東京エリアでは、2024年度夏季に五井火力発電所で試運転を実施する新設の発電機も2機設置されており、実機検証のトラブルがなければ追加供給力になりうるとしている。