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東急、千鳥町駅を木材を使った駅舎にリニューアル
2024年5月28日 18:38
東急電鉄は、池上線 千鳥町駅において、木を利用した駅づくり「木になるリニューアル」に冬頃着手する。ホーム屋根や駅舎内外装に「多摩産材」を活用するプロジェクトで、これまでに池上線・戸越銀座駅、旗の台駅、長原駅で実施している。
千鳥町駅ではホーム屋根の建替え・延伸、駅舎内外装リニューアル、トイレの建替えなどを実施。その中で、木材を活用したリニューアルにより親しみやすく温かみが感じられる駅づくりを推進する。
木になるリニューアルでは木材をふんだんに使用することから、鉄骨造に比べて建設時のCO2放出量の抑制、炭素の固定化につながるという。また、東京都多摩地区で生育・生産される木材である多摩産材の活用は地産地消の考えに基づいている。今後は地方の木材を都市で活用する“地産都消”という考え方のもと、地方材の利用にも取り組む。
木になるリニューアルが完了している戸越銀座駅、旗の台駅、長原駅の利用者を対象としたアンケートにおいて、「木材利用の意義や木の良さについて、理解が深まった」と回答した人が、'21年が95.7%、'22年が96.8%、'23年が96%と常に高い数値となっている。この結果から東急電鉄では、駅舎における木材活用が、沿線住民の木材活用に対するポジティブな意識変化を促すものと見ている。
森林資源の循環を促進する「SOCIAL WOOD PROJECT」
そうした背景から東急電鉄は、共創パートナーと連携した、さまざまな“木にいいこと”により森林資源の循環を促進する「SOCIAL WOOD PROJECT」を開始する。
同プロジェクトでは「木材活用」をコア事業として、木材の“地産都消”などの取り組みによる「地方創生」、日本の森林が抱える社会課題の解決を目指した「CSV(共創価値創造)の社会実装」、森林資源の循環につながる取り組みを通じた「コミュニティ醸成」を含めた4軸において、駅を含むさまざまな施設や設備への木材活用拡大を図る。
LINEヤフー、古材日和グループをはじめとする共創パートナー、沿線住民と連携して“伐って、使って、育てて、循環をつくる”という森林資源の循環を育む施策にも取り組み、環境・社会課題の解決を目指す。
東急電鉄では池上線沿線の駅以外にも、田園都市線 駒沢大学駅や、'26年春頃竣工予定の田奈駅リニューアルにおいても木材を使用。また、'24年夏頃竣工予定の「(仮称)駒沢大学駅西口ビル」の地上部分を木造化する。