新型ホンダジェット「エシュロン」 26年初飛行目指す

ホンダ エアクラフト カンパニーは、新型小型ビジネスジェット機の名称を「HondaJet Echelon(ホンダジェット・エシュロン)」に決定した。2028年の型式証明取得に向け、2026年の初飛行を目指して開発を進める。

10月17日から19日まで米国ネバダ州ラスベガスにて開催されている世界最大のビジネス航空機ショー「2023 ビジネス アビエーション コンベンション アンド エキシビション」で発表されたもの。会場では、HondaJet Echelonのモックアップモデルと現在販売しているHondaJet Elite IIを展示した。

HondaJet Echelonは、あらゆる面で移動効率を高め、ライトジェット機より上位の機体カテゴリーと同等レベルの飛行体験を提供。ホンダ独自の技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させたことで、乗員・乗客合わせて最大11名が搭乗できる。

競合のライトジェット機より20％、上位カテゴリーの中型ジェット機に対しては40％以上燃費を向上させることで、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでのアメリカ大陸横断を可能とする。客室は、長距離飛行にも適した広いキャビン空間と優れた静粛性を実現する。

「Echelon」とは「梯形編隊飛行」を意味する言葉。同社によると、梯形編隊飛行は、航空機では高効率な空力性能を実現する飛行パターンとして、燃費や二酸化炭素排出量削減などに効果があると言われ、HondaJetの特長を表しているという。

また、同時にフランス語で梯子の“段”の意味もあり、現在ではプレミアムカテゴリーを指す言葉として使われることから、HondaJetブランドの最上級モデルという意味も込めている。

エンジンはWilliams FJ44-4C、アビオニクスはGarmin G3000。航続距離は2,625海里(約4,862km)。最大巡航速度450kt(時速約833km)、最大運用高度47,000ft(約14,326m)。

今後は、2024年半ばに初号機製造を開始、2026年に初飛行、2028年の型式証明取得を目指す。