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東京都、自動運転バス試乗者募集 臨海エリアで1日6~8便運行
2023年6月22日 08:00
東京都は、臨海副都心エリアで自動運転プロジェクトを実施する。実施する事業者は、WILLERおよびBOLDLY、ティアフォー、先進モビリティに決定した。6月30日から運行する自動運転バスの試乗参加者を募集する。
東京都は「未来の東京」戦略において、2025年の無人自動運転による移動サービスの実現を掲げており、今回は自動運転技術を活用したサービスの実証による事業化の検討および自動運転技術実装の促進に係る取り組み。2023年度中の実施については日本工営が事業プロモーターを務める。
4月以降、臨海副都心エリアを対象とした自動運転技術の実装に向けたプロジェクトを公募しており、6月21日に選定事業者を発表した。今回選定した事業者により、次年度も含めたプロジェクトを実施する予定。実施時期はプロジェクトごとに年度内2週間程度。
6月30日から一般参加できる自動運転バスを運行
最初の実施は6月30日から7月9日までの10日間で、WILLERとBOLDLYが臨海副都心エリアの都有地で回遊型の自動運転EVバスを運行する。一般参加者が試乗でき、希望者は予約(先着順)することで無料で乗車できる。予約は出発時刻まで受付。参加には乗車後にアンケート調査に回答などの条件がある。
実施箇所はシンボルプロムナード公園内で、ルートは東京テレポート駅前からアクアシティお台場・ヒルトン東京お台場前の往復。時間は、平日が8時から16時(6便/日)または10時から20時(8便/日)、休日が9時から19時(8便/日)。
使用車両はNAVYA(フランス)のARMA。自動運転専用に開発された完全電気自動車で、自動運転モードと手動運転モード(コントローラー)での走行が可能。
実施内容は観光用・通勤用のダイヤ設定、自動運転貸切サービス、運行ルート目印設置、アンケート。回遊性向上の検証や、歩車混在空間での受容性醸成、貸し切りバスのビジネスモデル検討を目的とする。
12月以降に公道を走行する実証を実施
12月にはティアフォーが、臨海副都心エリア(青海地区等)、中央防波堤内側エリアを回遊するルートにてプロジェクトを実施する。公道走行を予定しており、車両はタクシー型自動運転車両とバス型自動運転EV車両を計画している。
両車両ともに自動運転ソフトウェアを搭載し自律判断、走行制御を行なうほか、高精度三次元地図と3D-LiDARによるセンシング結果を用いて自己位置推定を行なう。
このプロジェクトでは、事業性、社会的効果、技術的検証を実施。事業性については乗り心地、移動の効率化等のサービス性およびビジネスモデル、社会的効果については周辺施設と連携した回遊性向上に向けた取り組み、技術的検証については想定ルートにおける自動運転車両の導入に係る技術的課題を検証する。実施予定時期は12月のうち10日間程度で、タクシー型とバス型各5日間程度。
2024年の1月から2月にかけては先進モビリティが、臨海副都心エリア(台場地区等)、中央防波堤内側エリアを回遊するルートにてプロジェクトを実施する。公道走行を予定しており、車両はBYD J6をベースとする自動運転EVバス。
使用車両は前方の障害物・信号灯色を検知し、停止・速度調整を行なう。また、GNSSを用いて自己位置を把握し自動走行、受信状況に応じてマップマッチングによる走行制御を行なう。
このプロジェクトでは、ビジネスモデルおよび技術的検証を実施。ビジネスモデルについては自動運転バスに対する社会受容性、2025年の事業化を見据えたルートにおける需要および妥当性、技術的検証については想定ルートにおける自動運転バスの導入に係る技術的課題を検証する。実施予定時期は2024年1月から2月までの間で2週間程度。