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Windowsに新しいBingを統合。Windows 11大型アップデート
2023年2月28日 23:00
2月28日(米国時間)、マイクロソフトは、Windows 11の次期大型アップデートについての情報を公式ブログで公開した。中核となるのは、チャット検索を組み込んだ「新しいBing」のWindowsへの統合、そして、「スマートフォン連携(Phone Link)」機能のiPhone対応だ。そのほかにも、タッチ機能の最適化やボイスコマンドの強化も行なわれた。
一部機能は「プレビュー」としてWindows Insider向けの公開となるが、基本的な機能の多くは、Windows Updateで本日より順次リリースが開始される予定。
Bingのチャット検索がWindows 11にも統合
「新しいBing」は2月7日の発表以降、話題が続いている。先週にはスマホアプリ版も公開されたばかりだ。
今回はそれを追いかけるように、Windows 11への統合が行なわれる。
具体的には、「新しいBing」のチャット検索機能がWindows 11のタスクバー内にある「検索」に組み込まれる。従来の「検索」同様、PC内のアプリやファイルとネット検索が同時に行なえるようになる。
なお、Windows 11に統合される「新しいBing」を利用する場合にも、「新しいBing」のプレビューが利用可能になっている必要がある。利用を希望する場合には、プレビューを利用可能とするウェイティングリストへの登録が必要。すでに「新しいBing」が使える場合には、アップデート後すぐに、Windows 11でも使えるようになる。
「スマートフォン連携」ついにiOSに対応 限定プレビューから
Windowsでは10の頃からスマートフォンと連携するアプリがあり、現在はWindows 11向けに「スマートフォン連携」という名前で提供されている。
PCから電話の通知・着信を管理したり、スマホ内の写真にアクセスしたりできる機能で、Surface DuoやSamsungのGalaxyシリーズなど一部のスマホの場合にはファイルを転送したり、スマホのアプリをPCから動かしたりもできる。
ただ、これまではAndroidにのみ対応、というのが大きな制約だった。
今回、新たにiPhone(iOS)への対応がスタートすることで、ほぼすべてのスマートフォンでWindowsとの連携が可能になる。
iOSで使えるのは、PCからの通話やメッセージ・連絡先の確認など。グループメッセージへの返信や、メッセージでの画像・動画などの送信には対応していない。
また、ファイル転送やアプリ利用などの高度な機能は、これまで同様、Galaxyを中心とした一部のAndroidスマホに限られる。
iOSでの「スマートフォン連携」利用はプレビューとしてスタートする。そのためまずは、Windows Insiderの中でも、一部の利用者にだけ公開される。その後フイードバックを経て、公開範囲を徐々に広げていくという。
タッチやボイスアクセスなどの機能改善も
その他にも新機能がいくつかある。
例えば「タッチ機能の改良」。キーボードなしのデバイスを使う場合、タスクバーが自動的に最小化されるようになった。
ビデオ会議時に背景をぼかしたり視線を合わせたりする「Windows Studio Effect」については、設定をタスクバーのクイック設定から切り替えられるようになった。Windows Studio Effectの対応機種自体はまだ少ないが、マイクロソフトは「増加中」としている。
また、タスクバーに組み込まれたチャット機能について、Microsoft Teamsとの連携も強化されている。
スクリーンキャプチャ用の「Snipping Tool」に、動画としてキャプチャする機能も搭載されている。
また、標準搭載のテキストエディタである「メモ帳」がタブでの複数文書利用に対応した。
アクセシビリティ強化の観点から、点字ディスプレイ対応や、画面上の表示を音声でナレーションする機能も継続強化される。
またそれに関連し、音声でWindowsの機能を使う「ボイスアクセス」機能も提供される。音声だけでファイルの整理からアプリでの文書作成までが行なえるようになった。ただしこの機能は、まずはプレビューとしての提供を予定している。