南海電鉄、和歌山港線で自動運転の実証試験

写真は空港線

南海電鉄は、和歌山港線における自動運転実証試験を2023年度より実施する。'22年7月より、実施に向けた準備を開始する。実証試験は昼夜の試運転車両で運転士が乗務して行ない、客を乗せた列車では行なわない。

試験区間は和歌山市～和歌山港駅の2.8km。目標とする自動化レベルは、GoA2.5(緊急停止操作等を行なう係員付き自動運転)。自動化レベルとはIEC(JIS)による定義で、GoA2.5はIEC(JIS)では定義されていないが、GoA2とGoA3の中間に当たるものと位置付ける。

試験に向けた具体的な準備内容は、「車上、地上設備(ハード面)の整備」と「自動運転システムに係る検討・評価の実施」。

車上設備は、自動運転を行なうための自動列車運転装置と、自動運転を行なう車両の乗務員のための操作表示部を新設する。

地上設備は、これまで運転士が確認・判断していた情報(信号機の現示や走行経路情報など)を、車両の自動列車運転装置に伝達するための設備を一部新設。

システムの検討・評価は、自動運転を行なうための各装置の機能や精度の確認のほか、安全性や安定性、異常時の取扱いなどについて、関係省庁や有識者で構成する第三者委員会による検討・評価を実施する。