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IWC、ビッグ・パイロット・ウォッチに手巻きのモノプッシャー・クロノグラフ
2021年11月29日 07:30
IWCシャフハウゼンは、大型のパイロットウォッチにワンボタンで動作するクロノグラフを組み合わせた新作、「ビッグ・パイロット・ウォッチ・モノプッシャー“プティ・プランス”」(Ref.IW515202)を発表した。手巻きの機械式腕時計で、価格は191万4,000円。数量は限定500本。
「ビッグ・パイロット・ウォッチ」シリーズに初めて加わるクロノグラフ。このシリーズは比較的大型で、円錐形の大きなリューズも備えることから、クロノグラフの2つのプッシュボタンをさらに加えるデザインを躊躇っていたとするが、ボタンひとつで動作させるモノプッシャー・クロノグラフを組み込むことで解決を図った。プッシャー(ボタン)はリューズと同軸、リューズの中央に組み込まれており、プッシャーが付いていないように見えるのも特徴で、控えめでさりげないデザインとする。
IWCのリューズ同軸のモノプッシャー・クロノグラフは、2014年に発売した「ポートフィノ・ハンドワインド・モノプッシャー」(Ref.5151)が先駆けで、2020年には「ポルトギーゼ・ハンドワインド・モノプッシャー “ローレウス・スポーツ・フォー・グッド”」(Ref.IW515301)が発売されている。モノプッシャー・クロノグラフは初期のクロノグラフに多用されていた機構で、ボタンを1回押すとストップウォッチが開始、2回目で停止、3回目でリセットされるというシンプルな動作になる。
サブダイヤルは2つで、12時位置のサブダイヤルが最長1時間の積算計。6時位置は時刻のスモールセコンドで、秒針停止機構を備える。
ダイヤルは、ディープブルーのサンバースト仕上げが特徴。これは“プティ・プランス”としてIWCのほかのモデルでも展開されている、小説「星の王子様」にちなんだデザイン。ケースはステンレススチール製、針はロジウムメッキ。針、インデックス、アプライドのアラビア数字には夜光塗料が塗布される。
ムーブメントは自社製のキャリバー59365。IWCで現在唯一の手巻き式クロノグラフムーブメントで、IWCとして3つめの完全自社開発・製造のクロノグラフムーブメント。大型のコラムホイールが2つの階層で動作する様子を裏蓋から確認できる。リューズと同軸のモノプッシャー部分は66個ものパーツで構成され、中間車を用いることでテンプの振り角への影響を限りなく小さくしたとしている。このほかムーブメントの重要なパーツはLIGA工法で製造され、高い寸法精度を実現した。
リューズは70回まわすと最大まで巻き上がり、パワーリザーブは最大192時間(8日間)。主ゼンマイの残りエネルギーを示すインジケーターが装備されており、シースルーバックの裏蓋から確認できる。振動数は28,800振動/時、石数は36石。コート・ド・ジュネーブ装飾、ペルラージュ装飾が施される。
風防は両面反射防止コーティングが施されたドーム型サファイアガラス。シースルーバックの裏蓋もサファイアガラス。リューズはねじ込み式。防水性能は6気圧防水。ストラップはフォールディングバックルを備えたカーフスキンストラップ。ケース径は46.2mm、厚さは14.6mm。