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note、DM・エクスポート対応へ。新エディタも導入

メディアプラットフォーム「note」は、4月7日でサービス開始7周年を迎えた。会員数は380万人と成長したほか、新たに博報堂との提携し、法人向けのブランディング支援サービスを展開していく。また、新エディタの導入やインポート/エクスポート対応など、今後のnote強化策についても明らかにした。

noteは、クリエイターを支援するプラットフォームとして2014年に誕生。会員数の380万人は前年同月比1.8倍で、記事数は同2倍の1,500万本と、この一年で大きく成長した。また、読者のリアクション「スキ」の数は昨対比3.1倍に増加し、読者が任意の金額を記事の対価として支払う「サポート」の件数も昨対比2.9倍に増加している。

月額課金でコンテンツを販売できる「サブスクリプション」は3,200連載、ECサイト連携は8,600件、サークル開設数は4,000件。イベントスペース「note place」を発信拠点としたオンラインイベントも1年間で100以上配信されたという。

noteをきっかけに書籍化された作品は、これまでに90冊が発売。さらにnoteを起点とし、ドラマや映画化など、noteの外への広がりを見せる作品も増えている。

7日には、博報堂と新たなブランディング支援サービスで業務提携契約を締結。具体的にはnoteクリエイター参加型のコンテストを開催し、企業やブランドが大切にする存在意義(パーパス)を起点としたお題をもとにクリエイターからの投稿を募集。また、法人向けサブスクリプションサービス「note pro」を活用した企業・ブランドの公式ページやオウンドメディア立ち上げなどでも協力していく。

エクスポートに対応。新エディタではMarkdownやNotionコピペも

noteの加藤貞顕CEOは、noteの目標を「創作の街」と定義し、クリエイターと読者が集まる創作の場所を目指すと説明。パートナー企業との協力やEC対応などに加え、今後の施策としてアクセシビリティの強化や、他のサイトからのデータ移行やnoteのデータの書き出しなどの「インポート/エクスポート」対応も行なっていく。

また、noteの新機能として、「ページレイアウト機能」「noteクリエイター間のDM機能」「エディタ強化」などの計画も発表した。

現在のnoteでは、ページデザイン/レイアウトの選択要素が少ないが、レイアウト編集機能を開放していく方針。例えば、イラストを中心にしているクリエイターは、絵を多く見せるデザインに、メディアであればトップニュースや新着記事などを任意の位置に設置できるなど、クリエイターの用途にあわせたデザイン変更を可能にする。

当面の目標としては「『会社のホームページnoteでいいんじゃない?』 というところを目指している」(note 深津貴之CXO)という。

DM機能は、noteのクリエイター同士で連絡を取り合える仕組み。noteで活動しているイラストレーターに作品を発注するなど、noteクリエイター間のやりとりをnoteだけで完結できるよう準備しており、「最終的には支払いまで完結することを目指したい」(加藤CEO)。

ページレイアウトやDMは、現在開発中だが、検討・検証事項が多く、提供時期についてはまだ未定という。

一方、夏から秋にかけて提供予定の新機能が「新エディター」。note上でよりリッチな表現を可能にする作成・編集機能で、コードを再設計し、UIも大幅に見直している。

動作速度の改善などの使いやすさの向上に加え、「取消線」「箇条書き」などの文章表現を可能にする。写真やスライドの埋め込みや、項目移動をドラッグで行なえるようにするほか、マークダウンにも対応。Google DocsやNotionなど他のエディタサービスからのコピペでもレイアウトが崩れないようにするなど、使いやすさを改善していく。