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ウェザーニュース、浸水被害をARで体験「ARお天気シミュレーター」
2021年1月14日 17:16
ウェザーニューズは、現在地の浸水被害などをAR体験できるアプリ「ARお天気シミュレーター」を提供開始した。対応OSはiOS 13以降およびAndroid 7.0以降のAR Core対応端末。'20年8月にau向けに公開した「AR浸水シミュレータ」をキャリアフリー化し、無償で配布する。
今いる場所で、雨や雪などの天気や浸水などの災害をスマートフォンで擬似的に体験できるアプリ。拡張現実(AR)技術を活用し、目の前に雨や雪の降る様子や、目の前が浸水した様子を視覚的にわかりやすく表現することで、大雨や大雪、浸水被害をリアルに体感できる。
スマホのカメラ機能により、ユーザーの目の前の景色に、天気や災害発生時の状況を再現。例えば、普段雪の降らない地域で目の前で雪が降る様子を見ることができたり、100年に一度と言われる大雨をもたらすような雨の降り方や、近くの河川が氾濫した場合の浸水の状況などを疑似体験できる。
雨・雪モードのシミュレーションでは、降水強度に合わせた雨や雪の降り方を体感できる。雨は0.5mm/h~100mm/hの雨の強さを1mm/h単位で、雪は0.5cm/h~10cm/hの雪の強さを1cm/h単位でスマホの画面に再現。普段テレビなどで耳にする「非常に強い雨」(50mm/h以上)や「猛烈な雨」(80mm/h以上)が降る様子を疑似体験できる。普段雪の降らない場所に雪を降らせたり、東京で大雪警報レベル(12時間降雪の深さ10cm)の雪の降り方を見ることもできる。
「現在地の情報」にすると、今いる場所の実況や天気予報に基づくシミュレーションも見ることが可能。現在地の今後の天気の変化をARで確認できる。
浸水モードのシミュレーションでは、任意の浸水深で目の前が浸水した様子を体感できる。浸水の深さは画面上で10cm単位で設定可能で、浸水が50cmになった場合や1mになった場合、今見ている景色がどのように変化するのかをスマホの画面に可視化する。水流や水の色も指定することが可能で、浸水の状況をよりリアルに体験できる。
また、「現在地の情報」にすると、ユーザーの位置情報から、想定しうる最大規模の降雨で河川が氾濫した場合の浸水リスクを確認可能。ユーザーの位置情報と国土交通省が発表している洪水浸水想定区域データとを照らし合わせ、想定される浸水深を画面上に表示する。浸水モードは、神奈川歯科大学歯学部・板宮教授の協力のもと開発を行なっている。