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ドローンでフードデリバリー。KDDI、JAL、JR東らが都内で実施
2020年8月31日 17:08
KDDI、日本航空、JR東日本、ウェザーニューズ、Terra Droneの5社は、「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装プロジェクト」に参画。ドローンによる医薬品配送や駅周辺のフードデリバリーサービスなどの実証実験を実施する。
東京都が委託した事業プロモーター(三菱総合研究所)が、都内におけるドローンを活用した物流等のサービスを提供するビジネスモデルの構築を目指すプロジェクトを募集。5社が「東京都におけるドローン物流プラットフォーム社会実装~ドローンを活用したまちづくり~」を提案し、8月31日に採択された。
同プロジェクトでは、アフターコロナにおける物流変革を見据え、薬局や病院などに対する医薬品のドローン配送や、駅周辺施設のフードデリバリー・警備など、ドローンサービスに関するビジネスモデルを検討。2021年度に東京都内にて行なう予定の実証実験を通じて、運用の課題や収益性などを検証し、効果的な運用オペレーションの構築を目指す。
医薬品のドローン配送は、緊急時や災害時を想定。医薬品等卸売業を展開するメディセオの拠点から聖路加国際病院に向けた医療用医薬品配送を実施し、既存物流の代替または新たな手段としてドローンを実装する。ドローンによる即時輸送、非接触による医薬品配送で、医療技術や公衆衛生向上への寄与を見込む。
フードデリバリーは、駅周辺施設において、飲食店から周辺オフィスなどへのドローンによるデリバリーサービスの実証を検討。警備については、駅周辺施設における巡回警備などにおけるドローン活用の実証を検討する。駅前および周辺施設におけるロケーションの提供はJR東日本。
ドローン物流基盤の構築には、モバイル通信によりドローンの目視外自律飛行を実現する「スマートドローンプラットフォーム」を活用し、都市部における安心・安全な空の運航を目指す。
プロジェクト全体取りまとめはKDDI。また4G LTEを活用したスマートドローン プラットフォームの提供を行なう。
そのほかの各社の役割は、日本航空は医薬品配送のビジネスモデル構築、JR東日本はフードデリバリーサービスのビジネスモデル構築および巡回警備などにおけるドローン活用の検討。
安全管理、ドローン物流モデルのフィージビリティ評価を日本航空が、有人航空管制連携を含めた航空管制プラットフォームの提供をTerra Droneが担い、ウェザーニューズが高精度気象予測情報・気象観測装置の提供、有人ヘリとの連携を行なう。
想定対象エリアは都内湾岸エリアおよび都心の駅周辺、実施期間は8月から2022年3月まで。
政府の成長戦略や官民協議会の定めるロードマップでは、2022年度を目途に有人地帯でのドローンの目視外飛行を可能にすることが目標として掲げられているという。また東京都は有人地帯での目視外飛行の実現を機に、ドローンを活用した物流ビジネスなど、空の産業革命に対応する新たなビジネスの社会実装を目指すため、ドローン関連のビジネスモデル構築を2021年度までの2カ年度で支援する。