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ZOZO子会社化で増収、PayPayは金融強化。ZHD決算

ヤフー親会社のZホールディングス(ZHD)は5日、2019年度第3四半期決算を発表した。売上高は前年同期比13.6%増の2,754億円、営業利益は同30.9%増の478億円、四半期利益は84.2%増の269億円。ZOZOの連結もあり、営業利益では11四半期ぶりの30%超の成長となった。

ZHDで注力しているコマース事業(ヤフー、ZOZOなど)は、取扱高が前年比14.6%増の6,904億円と成長。ZOZO連結で取扱高2桁増を目標としていたが、13~15%のプラスとなったとする。コマース事業の営業利益は275億円で、うちZOZOの営業利益は11月からの2カ月で42億円。

コマース事業営業利益の内訳

なお、リユース事業(ヤフオク!)は、前年比5.8%減。PayPay等に販促費を割り振った影響としている。新たに開始した「PayPayフリマ」と「ヤフオク!」のユーザー重複は5%程度で、PayPayフリマは新たなユーザーを獲得しているという。

'19年10月からスタートした「PayPayモール」は、ストア数が785まで拡大。Yahoo!ショッピングに出店していなかったブランド等も参加している。12月に開始した「ZOZOTOWN」のPayPayモール店も拡大しており、PayPayモールのZOZO顧客の6割が新規顧客で「新たな顧客を獲得できている」とする。

ZOZOTOWNはファッション好きに向けにシューズなどのカテゴリ拡大やWEARなどのメディア事業を強化。PayPayモール店はヤフーの幅広いユーザー向けに、PayPayの“お得”とあわせて提案していく。

PayPayも順調に拡大し、決済回数は第2四半期の約3倍の2億2,595万回。1月だけで1億回を超えた。加盟店は1月時点で191万カ所、登録者数は2,400万人。2月は飲食店で大規模キャンペーンを実施しているが、3月はスーパーマーケットでの実施を予定している。

2020年のPayPayが注力するのが「金融」。マルチパートナーで、他社の金融商品も扱う予定。「ヤフーは、オンラインの情報取得のスーパーアプリ。PayPayは決済やオフライン行動を起点としたスーパーアプリに育てていく」(坂上亮介CFO)とした。