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三井住友カードとVISA、GMO-PGが次世代決済プラットフォーム構築

三井住友カードは、次世代決済プラットフォーム事業の構築にあたり、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(VISA)、GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)と、それぞれ合意した。

各社業容

2018年5月から開始したSMBCグループとGMO-PGとの提携協議に、Visaが新たに参画。より強力な事業者向け次世代決済プラットフォーム事業の構築を目指す。

決済プラットフォームに求められる要件として、決済手段の多様化にワンストップで対応できること、事業者のオムニチャネル化ニーズに応え、対面・非対面双方にシームレスに対応できること、セキュリティと信頼性の高い決済機能を提供できること、事業者のマーケティングの高度化や利用者向けのパーソナライズされたサービス開発に資するデータ利活用が可能なことを挙げている。

現在、キャッシュレス決済利用時の情報は、決済の種類やブランド等により異なる決済処理センターへ伝送され、後続処理に必要な加工等が施された後、複数の異なるネットワークを経由してアクワイアラーやイシュアーに連携されることで、最終的な決済を実現する仕組みであるという。

その状況下における各社の役割について、GMO-PGは、「PGマルチペイメントサービス」を基に、三井住友カードと共に、決済情報をワンストップで処理する「事業者向け決済処理センター機能」を提供。

Visaは、世界200以上の国と地域で提供するグローバルペイメントネットワークを背景に、三井住友カードと共に、日本特有のキャッシュレス決済環境を踏まえた事業者向けネットワーク機能を整備。

三井住友カードは、アクワイアラーとしての役割を担うとともに、この2つの機能を一体化させることで事業全体の取り纏めを行ない、利用者ならびに事業者ニーズへの対応力を強化する。

事業者向け次世代決済プラットフォーム構築イメージ

ワンストップ対応の実現ついては、クレジットカードやデビットカード、電子マネー等、すでに浸透している決済手段の受け入れをはじめ、主要QR・バーコード決済やインバウンド需要にも対応した多通貨決済、各種ポイントサービスを活用した決済等も順次提供するという。

新たな決済手段の登場にも対応を行ない、事業者のキャッシュレス決済環境の最新化を支援。多様な決済手段に対応したオールインワン決済端末を2019年中にリリースする。

オムニチャネル化への対応については、ワンストップペイメントサービスの一環として、対面・非対面どちらにもシームレスに対応可能な仕組みを提供し、事業者のオムニチャネル化をサポート。対面・非対面双方での決済データを一元的に管理できるダッシュボード機能の提供を予定している。

セキュリティについては、三井住友カードのセキュリティ対策ノウハウと、Visaがグローバルで展開する不正検知やトークンマネジメントサービス等の機能を融合し、決済情報処理プロセスにおける世界水準のセキュリティを確保するという。

また、キャッシュレス決済の浸透や多様化に伴う、少額決済シーンにおけるキャッシュレス利用により、データ処理量が増加してシステム運営の負荷が高まる。その状況に対しては、グローバルペイメントネットワークサービスを提供するVisaの知見をはじめ、3社のシステム運営ノウハウを結集することで安定的な決済プラットフォームサービス運営を目指す。

データ利活用については、アクワイアラー事業からデータ利活用事業まで取り組むことで、新サービスや事業者のマーケティングサポート機能を開発・拡充。スケールメリットを活用したプラットフォーム運営の効率化も並行して推進する。

必要な準備が整い次第、2019年4月以降順次営業を開始する予定としている。