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日本気象協会、SNSや天気カメラ映像AI解析による雪害情報提供技術を開発
2019年2月5日 16:53
日本気象協会とSpectee(スペクティ)は、SNSや天気カメラなどの映像のAI解析による道路管理支援技術を共同開発。雪害に関わる防災情報のリアルタイム提供を目指す。
「雨雪判別」、「積雪状態」、「路面状態」、「吹雪発生」、「視程」などの情報を取得する技術を開発し、道路管理者や自治体などへの防災支援情報の高度化を図る。
開発の背景として、近年多発する冬期の豪雪や吹雪による雪害や、普段は雪の降らない地域における豪雪災害といった異常気象が挙げられている。
雪害に関わる事象の判別や計測は、雨雪判別(雨が降っているのか、雪が降っているのか)や、降雪の強さ、積雪の深さ、路面状態の判別(乾燥、湿潤、シャーベット、凍結、積雪などの判別)が極めて重要としている。
さらに、自動運転の将来的な実運用が始まることを考えると、道路の雪氷管理の重要性が増し、路面状態の詳細な把握が欠かせなくなるという。
冬期の道路や、生活に影響の大きい事象の判別をするための量的情報は、これまでは人の目の判断に頼らざるを得なかったり、高額な計測機器が必要とされていた。一方で、道路管理者などによる監視カメラやライブカメラの設置が進んでおり、こうしたカメラ映像に着目した技術の開発が進められる。
さらに、北海道をはじめとした特に寒冷な地域で重要となる、地吹雪の発生判別(ホワイトアウトの発生)、視程(ホワイトアウトの程度)、歩道の滑りやすさといった情報提供についても開発を進める。
AI技術による映像からの事象判別または計測が確立されれば、リアルタイムでの防災情報の提供だけではなく、取得できるデータ量の増大・蓄積により、予測技術の開発が進むことも期待できるとしている。