ニュース
アシックス、体力年齢や脳活年齢から将来の健康寿命を予測するプログラム
2019年1月7日 13:08
アシックスが、心身の健康状態の測定、将来の健康寿命の予測および健康増進プランを提供する企業向け健康増進プログラム「ASICS HEALTH CARE CHECK」を開発した。
アシックススポーツ工学研究所が持つ、人に対する測定・分析技術、運動プログラムに対する知見を活用する、企業の健康経営推進を支援するサービス。年1回から2回実施するスタイルで、2019年1月から協力企業を募り実証実験を開始するという。
プログラムの特徴として、現在の健康度の評価、将来の健康寿命の予測、健康増進プランの提示の3つが挙げられている。
現在の健康度の評価については、歩行能力、体組成、体力、ストレス、認知機能の5つの要素を計測し、10段階で評価。各項目の結果を基に、アシックス独自の健康評価指数を独自アルゴリズムで算出するという。
算出される健康評価指数は、歩行能力が何歳に相当するかを示す「歩行年齢」、体力が何歳に相当するかを示す「体力年齢」、認知機能が何歳に相当するかを示す「脳活年齢」、歩行能力・体力・認知機能を総合した健康度が何歳に相当するかを示す総合健康指数「健全年齢」。
将来の健康寿命の予測については、歩行年齢、体力年齢、脳活年齢を基に将来の非健康状態になるまでの期間や転倒・疼痛リスクを独自アルゴリズムで予測。
また、測定した健康指数を基に、無理なく継続可能な個別の健康増進プラン(筋力トレーニング、ストレッチ、ウォーキングドリルなど)を提供する。
評価結果として出るのは具体的には下記10項目。
(1)総合結果
健全年齢や健康寿命平均までの年数、ランキングなどの総合結果を表示。
(2)計測結果
詳細な測定結果と年齢と性別を考慮して算出した評価値を10段階で表示。
(3)経年変化予測
健康指数を基にした認知症リスク、サルコペニアリスク(加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の筋力低下が起こること。または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど身体機能の低下が起こること)、要支援・要介護者までの年数予測および測定結果の偏差値、ランキングを表示。
(4)転倒・疼痛リスク
各測定結果を基に、日常生活における代表的な健康リスクである、転倒、肩痛、腰痛、股痛、足首痛を引き起こすリスクを3段階で表示。
(5)アシックスからのコメント
一人ひとりの結果に合わせ、良かった点、改善点に関するコメントを表示。
(6)おすすめ筋力トレーニング
測定結果に合わせて選出された、おすすめの筋力トレーニングを紹介。
(7)おすすめストレッチ
測定結果に合わせて選出された、おすすめのストレッチを紹介。
(8)おすすめウォーキングドリル
測定結果に合わせて選出された、歩行姿勢に関するポイントや動き方を紹介。
(9)健康関連情報
すぐに実践可能な食事やメンタルヘルスに関する健康情報を紹介。
(10)おすすめ商品
健康増進プランに適したアシックスのおすすめ商品を紹介。
今までの健康に関するプログラムでも、歩行、体力、認知という各項目の健康指数は存在したが、3つを組み合わせた心身の総合健康指数というものはなかったとし、また現在の健康状態と非健康状態データとの比較から、将来の予測を行なう点もポイントだという。
今後は、実証実験を通じてシステムおよび運用面での改善を重ねるとともに、企業だけではなく、自治体への提供や一般の方を対象としたサービスの実施など、あらゆる可能性を模索するほか、従業員個人の診断だけでなく、事業所別診断、企業別診断など、様々な活用方法を検討するとしている。