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蔦屋家電がAI Camera導入。来店者の行動データを創り手にフィードバック

二子玉川 蔦屋家電内に、来店者の行動データや意見を創り手にフィードバックするショールーム「蔦屋家電+(ツタヤカデンプラス)」が、2019年4月にオープンすることを、蔦屋家電エンタープライズが発表した。

店内のイメージ

蔦屋家電+は、世界中のプロダクトに触れることができるショールーム型の店舗。最新の家電製品、日用品、食品等のほか、発売前の最新プロダクトにも触れられるという。

来店客の行動データのフィードバックについては、オプティムが開発し、すでに小売、飲食、商業施設に導入されているAI Cameraによる分析システムを応用した「OPTiM AI Camera for Retail CE」を利用。蔦屋家電+内に設置されたカメラで来店者の属性および行動データを、リアルタイムに個人を特定できないデータに変換・収集し、創り手にフィードバックする。

区画内のカメラの画像は、取得後即時(0.3秒)に来店客の特徴を示すデータに置き換え、カメラ画像を削除。また特徴を示すデータは即時(0.3秒)、性別や年代等の属性の推定データに置き換え、特徴を示すデータを削除する。

区画内での位置や棚前での行動を座標値として取得。この座標値から、来店客の店舗内での移動・滞留状況および棚から手に取った商品の分析を行なう。こちらのデータは、来店客が区画から出た時点で即時(0.3秒)に破棄される。

創り手にフィードバックする情報(マーケティングデータ)は、個人を特定できないデータとなる。

なお、これらデータについては、外部からのアクセスが不可能な環境において扱われるという。また、カメラ画像・行動データは、該当製品のマーケティング分析のみに活用し、T会員情報、会計情報、その他の情報との紐づけ、CCCグループ会社を含めた他社への提供、蔦屋家電+内のカメラ画像と行動データの処理の紐づけは、一切しないとしている。

また蔦屋家電+のもう1つの特徴として、来店客が製品に触れたり試したりしてから製品への質問や要望等の意見を出す形で、製品開発につなげるマーケティングに参加できることを挙げている。

蔦屋家電エンタープライズは、「誰もがネットで、いつでもどこでも手軽に買い物できる時代だからこそ、価値あるリアルな情報を提供し、創り手と消費者を結ぶ『場所』が必要」とした上で、「最新のAIテクノロジーを駆使した『場所』における行動分析が、さらなる価値あるリアルな情報を生む、と考えます」と説明している。