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リコーのNFCアンテナ技術がテーマの商品開発プロジェクト。賞金総額50万円

リコーは、ものづくりコミュニティ「TRINUS(トリナス)」を使って、リコーの独自技術をベースにした商品コンセプト・デザインの公募をスタート。ユーザー(潜在消費者)の意見も聞きながらオープンに商品開発をする共創プロジェクト行なう。

商品開発の対象技術は、リコーが持つ技術であるNFCアンテナ「RICOH Spiral Antenna」。

電子マネーの支払いなどで使われているNFCの通信に必要となる「NFCアンテナ」という部品は、サイズや形状、金属に干渉する、指向性が単一といった課題があり、導入対象が制限されていたという。

それに対してリコーが開発したRICOH Spiral Antennaは、細く・薄く・曲がるという特性を持ち、これまで難しかった筐体にも実装可能で、さらに通信だけでなくワイヤレス充電もできるとしている。

RICOH Spiral Antennaのイメージ
RICOH Spiral Antennaの通信イメージ

プロジェクトでは、この技術を活用することで「どんなお客様の」「どんなニーズを」「どのように満たすのか」という商品コンセプトから、形状・色やパッケージ等のプロダクトデザインまで、トータルでの商品企画案を募集。デザイン作業が難しい場合は、商品コンセプトのみの提案も可能となっている。

この技術の応用が期待できる例として、ウェアラブル端末(スマートリング、スマートバンド等)、補聴器、イヤフォン・ヘッドフォン、玩具、ゲームが挙げられている。

取り組み内容

賞金総額は50万円で、複数の作品が採用された場合は、50万円を配分。採用後、その後の商品化プロジェクトへの参画を依頼する場合があり、参画する場合は20万円。商品化されれば最大1,500万円までの売上ロイヤリティが設定されている。

商品企画案の応募締切は2019年1月31日。また、12月12日の18時30分から渋谷エリアにて、リコーの研究員から技術についての説明会を開催。説明会参加には事前の申し込みが必要となっている。

TRINUSは、日本の技術、デザイナー、エンドユーザーの3つからなるものづくりコミュニティを活用するファブレスメーカー。日本全国の様々な技術を取り上げ、これらを活用した商品コンセプト・デザインを4,000名以上の登録デザイナーから公募、ユーザー(潜在消費者)からのフィードバックを踏まえて採用作品を選出。試作開発、ブランディングや販売までを行なう。