電子部品は多々あれど、拙者が最強に好きで好きでしょうがねえのがLEDだ。レッドじゃないヨ!! エルイーディーですな。
LEDはLight Emitting Diodeの略。Light=光、Emitting=放つ、Diode=ダイオード(電流を一方向だけに流す素子)で、光を放つダイオードであり、発光ダイオードとも呼ばれている。
細かい話はさておき、LEDはヒキの強い電子部品ですな。てか、明らかに非常に多くの人がLEDを好んでいると思えてならない。いや、絶対好きなハズ。アナタも好きでしょ? てか好きなことはわかっているッ!!
たとえば、ちょいと夕暮れ時の街に出てみると、あちらこちらにLEDを使ったイルミネーションがある。そしてそのイルミネーションをバックに写メ撮ってる人が多々。貴様ら、光に集まる虫かっ!! ってほど、LEDの美しい光に人が誘われている。ほかにも、LEDで光るキーボードに惚れちゃうとか、LEDレベルメーター付きオーディオを思わず選んじゃうとか……やっぱみんなLEDが好きなんじゃん、と。
LEDの光は透明感があるし、さまざまな色があるし、宝石のように輝く。ヒカリモノとして魅力的なわけだが、それ以上に我々の生活をチョー支えている非常に重要な電子素子でもある。
LEDは生活の“あらゆるところ”で使われていると言っても過言ではない。ちょっと周囲を見渡すと……各種機器の電源ランプ、状態を示すインジケータ、ケータイのボタンや画面のバックライトなどなど、多量のLEDが存在し、役立っていることがわかる。外に出れば、信号機、誘導灯、警告灯、自動車のテールランプに巨大ディスプレイに看板にと、やっぱりLEDだらけなのだ。
極端な話、もし世の中からLEDが無くなっちゃったら? 無理でありアリエナイのでありエレぇコトであって社会活動停止と言えよう。
このように魅力的でありかつ非常に重要であるLED。だからやっぱり、この身近でステキで必須な素子のことをもうちょっと詳しく知ってみよう!! というのが本記事の趣旨である。
LEDっつーモンは、光るからこそ役立つし魅力を放つと言えよう。でも、なぜLED? ほかにも光る素子とか器具ってあるじゃん、みたいな。
ここでちょいと“あかり”という観点で人類が手にした技術をふりかえってみよう。
まず、焚き火とかロウソクとか石油ランプなんかがある。燃料を直接燃やしたりして光を得るという技術だ。非常にわかりやすい方法で、太古から伝わる技術ですな。
その後、1700~1800年代になると、電池が発明されたり実用的な発電器が作られたりした。これと平行して、電気から光を得る方法も見つかった。また電灯の開発(実験)も多々行われ、1800年代後半には実用的な電球が登場した。1880年にエジソンが京都・八幡産の竹をフィラメントとして使った電球を作った話は有名ですな。
ともあれ、130年くらい前、やっと人類は電球をゲット。それ以前のロウソクやガス灯などを第一世代照明とすれば、電球が第二世代照明ということになる。ちなみに、電球の発光原理は、球のなかのフィラメントに電気を流すことで高熱を帯びさせ光らせるというもの。金属を加熱すると赤~白に光り出すが、原理はアレと同様だ。
次の第三世代照明は蛍光灯。蛍光灯の起源は1857年にハインリッヒ・ガイスラーが発明したガイスラー管(Geissler tube)とされている。1800年代後半~1900年代前半にかけ、ネオン管や蛍光ランプが発明され、その後徐々に普及し、現在では照明器具の代表格になってる感じ。ちなみに現在の蛍光灯の発光原理は、蛍光管内に放電し、管内の水銀蒸気に電子を当てて紫外線を放出させ、この紫外線が蛍光管内面の蛍光物質に当たることで可視光を放出(つまり発光)するというもの。
そしてLED。基本原理は1907年に発見されたが、現在のLEDの原型となるものは1962年(赤色LED)以降に出てきた。その後、黄緑や黄色のLEDまで揃うのが1970年代。そして青色LEDが登場したのが1993年。これでLEDに赤/緑/青が揃った。光の三原色RGBを合成して白を作れる!! LEDも“あかり”の仲間入りを果たした!! ってコトで記憶に新しい青色LEDの登場だ。
にしてもLED、まだまだ歴史の浅い技術なんですな。しかし既に生活の至る所で使われ、LED電球なんかも発売ラッシュで、公共施設でのLED照明採用事例も増加中。加速的に普及しつつ、まだまだたっぷりと可能性を持っているデバイスだと言えよう。ワクワクしちゃうネ!!
LEDってモノがなんとなくわかってきたところで、ちょいとLEDの発光原理をカジってみよう。そもそもナゼ光るのLED? みたいな。
電球はフィラメントが発熱して光り、蛍光灯は放電現象により光る。どちらも電気エネルギーを間接的に光に変換しているが、LEDは電気エネルギーを直接的に光に変えている。ので、結論から言えば、LEDは電気→光への変換効率が高い。ってコトは、変換効率としては非常にエコなんですな。
具体的にどうやって電気を光に変えているのか? 大雑把に言えばこんな感じ───LEDはN型半導体とP型半導体を接合して作った半導体(PN接合の半導体)。P型半導体は電子が少し少なく(正孔を持つ)、N型半導体は電子を少し多く持つ。ここへ電気を流すと、N型半導体→P型半導体へ電子が移動し、正孔はその逆方向に移動。そして電子と正孔がぶつかって結合すると光を放つ。電子と正孔の衝突は-と+の結合で±ゼロになりそうなモンだが、実際は結合時にもとのエネルギーよりも小さなエネルギーを持った状態となるため、余ったエネルギーが光として放たれる、てな感じ。
電子(マイナス)と正孔(プラス)が結合すると、余剰エネルギーで発光するのだ
図を見るとなんとなくわかるのではないだろうか。ただ、正直、そういう概念で光ってるってコトであり、実際の現象を詳しく説明するのはエラく難しい。拙者には無理!! みたいな。
ともあれ、電子を直接的に光に変換しているので、電球や蛍光灯と比べると、電気エネルギー→光への変換効率がググッと高いLEDちゃんなのであった。
てな感じで、LEDってモノの概要を見てきた今回。まだまだイロイロと話のネタがあるので、続きはまた次回。一緒にLEDのアレコレを知ってオモシロがりましょう~!!