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エアコンと一緒に使いたい送風アイテム。省エネ&快適に猛暑を乗り切る
2021年8月3日 08:30
厳しい暑さが続いている今、「エアコンだけではなかなか部屋が涼しくならない」「休まずエアコンを使っているので電気代が心配」と思っている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、エアコンと一緒に使うことで涼しさがアップし、省エネにも繋がるアイテムを、ビックカメラ 有楽町店・家電コーナー担当の赤澤知幸さんに聞いてきました。
「エアコンと一緒に使用するなら、送風アイテムがおすすめです。送風アイテムには扇風機とサーキュレーターがあります。扇風機は体に直接やさしい風を当てることで涼しさをアップさせるアイテム、サーキュレーターは強い風を部屋の奥まで届けることで効率よく室内の空気を循環させるアイテムです。役割は異なりますが、どちらもエアコンと併用すると効率良く体やお部屋を冷やすことができ、省エネにも繋がります」と赤澤さん。
最近はテレワークが増え、エアコンがないお部屋を急遽仕事場として使っているご家庭もあるのではないでしょうか。その場合は手軽に設置できるスポットクーラーがおすすめだとか。紹介してくれたのは、アイリスオーヤマ「ポータブルクーラーIPA-2202G」です。サイズは286×320×700mm(幅×奥行×高さ)。
「スポットクーラーはエアコン本体と室外機を一体化させた商品です。付属のダクトホースで窓の外や廊下に排熱しなければなりませんが、取り付け工事が不要で、持ち帰ってすぐに使えるのが利点です。エアコンの取り付けができないお部屋や、ガレージなどにも置くことができるので、『エアコン代わりに』という方はこちらもご検討ください」
清潔感を保てるサーキュレーターが人気
サーキュレーターの主な役割は空気を循環させることですが、赤澤さんによると最近はプラスアルファの機能を搭載したモデルが増えているそうです。
「本体に付いたホコリが飛び散らないようにしっかりとお手入れできるものや、扇風機としても使えるもの、除菌ができるものなど『空気を循環させるだけではない』モデルもかなり増えています」
まずご紹介いただいたのは、オゾンの力で空間を除菌するというカドーのサーキュレーター「STREAM1800」。パワフルなのにコンパクトで、4段階に風量を切り替えることができます。サイズは約276×237×330mm(幅×奥行×高さ)、首振り対応。
「ホワイトとグレーから選べるところやスタイリッシュなデザインなど、インテリアに合わせて選びたい、というお客様のニーズに応えているところも魅力の商品です。コンパクトながら32畳もの拡散性があるので、広いリビングダイニングもしっかり空気を循環してくれます」
今の家電はどれも「簡単お手入れ」がトレンドになっていて、サーキュレーターも同様だと赤澤さん。
「サーキュレーターは部品がネジで取り付けられていることも多く、表面を拭くだけのお手入れしかできないものもあります。でも『常に清潔な状態で使いたい』というお客様の声が多く、その声を受けて登場したのがドウシシャの商品です。一番の魅力は簡単に分解できて、水洗いできるところ。サーキュレーターはオールシーズン使うものなので、お手入れが簡単なモデルは人気が高いです」
とくに前ガードや後ガードの隙間にたまったホコリは気になるもの。でもこれなら細かい部分もサッと水洗いするだけできれいになります。サイズは285×220×365mm(幅×奥行×高さ)、首振り対応。
DCモーター搭載で扇風機の機能も併せ持つ
強力な風を送り出すサーキュレーターは羽根の音がうるさいイメージですが、最近はDCモーターを採用した静音設計のモデルも多く登場しています。
「DCモーターの採用により静音設計になっただけでなく、風量も細かくコントロールができるようになりました。通常は弱・中・強の3段階切り替えが主流ですが、8段階以上から好みの風量を選べる商品も。弱い風は静音モードで音が気にならないため寝室で使うこともできますし、サーキュレーターらしいパワフルな風を出すこともできます」
今、扇風機はDCモーターが主流になっていますが、それがサーキュレーターにも搭載されたことで扇風機とサーキュレーターのハイブリッドモデルが登場している、と赤澤さん。なかでもおすすめはアイリスオーヤマ「KSF-DC151TBK」だと続けます。サイズは240×240×600mm(幅×奥行×高さ)、首振り対応。
「上下左右に首を振るサーキュレーターですが、高さ調整が可能で風量も10段階から選ぶことができます。5段目くらいまでは静音でやわらかい風を出すことも。ボタンひとつで最大風力になる『MAXボタン』を押せば、お部屋の換気も可能です。音は少し大きくなりますが、しっかり風を出して空気を回してくれます」
DCモーターを使ったモデルは少しお値段が高くなりますが、ビックカメラは品揃えが豊富です。パワーも32畳まで対応するものから、一人暮らしの1K程度に最適な小型のものまで取り揃えています。また、コンパクトなサーキュレーターは脱衣所やキッチンなど狭い場所で使う際も便利なもの。使用するお部屋の広さや欲しい機能を考慮した上で、最適なモデルを選びましょう。
夏が終わっても使える多機能扇風機に注目
もうひとつの送風アイテム、扇風機にもさまざまな進化が見られます。
「私が注目しているのは、シロカの扇風機です。『ふわびゅーん』というキャッチフレーズ通り、やわらかい風も強い風も出してくれます。風量がマックスになる『換気』ボタンを押せば、サーキュレーターに早変わり。あくまでカテゴリーは扇風機ですが、直進的な強風で空気を循環させることもできるわけです。さらに、音声認識機能により扇風機に呼びかけるだけで操作可能で、リモコンを使わずに電源を入れたりできます」
この商品は組み立てた状態で梱包されているので、組み立ての手間も不要。お客様からは組み立てまでを依頼されることもあり、ビックカメラでは550円で設置の手配ができますが、これならそれも不要。取り出してすぐに使えるので、ご年配の方へのプレゼントにも重宝されているそうです。サイズは360×300×680~880mm(幅×奥行×高さ)。
売り場でお客様に商品案内をしている赤澤さんは、こんなリクエストをされたお客様にもサーキュレーター機能付きの扇風機をすすめているそうです。
「扇風機は夏が終わる出番がなくなるので、しまわなければなりません。でもサーキュレーターは暖房時も効果的に使えますし、部屋干しの洗濯物を乾かす時にも使えるので年間通して活躍の場があります。ですから、『しまうのが面倒』という方にはサーキュレーター機能があるものの方が合っていると思います」
温度センサーや消臭機能も扇風機に搭載
扇風機は寝苦しい夜に使っている人も多いと思いますが、タイマーが切れると暑くて起きてしまう、ということもありますよね。そんな時に便利なのが温度センサー搭載のモデルです。
「ヤマゼンの扇風機は温度センサーを搭載しているため、設定温度に合わせて自動でオン・オフし、風量の調整もしてくれます。室温が設定温度より下になると止まり、高くなるとつく。なるべくその温度が保てるように扇風機が自動的に動いてくれるのです。これなら暑さや寒さで起きてしまうことも少なくなります」
このモデルはユニークな羽根の形も特徴のひとつ。ツインブレードと呼ばれる7枚の羽根で風を直進的に飛ばすので、より遠くまでやさしい風を届けてくれます。
プラズマクラスターで空気の消臭が可能なシャープの扇風機も人気商品のひとつです。
「プラズマクラスターの風で涼しさを届けるだけでなく、消臭、換気、空気循環もできる便利な扇風機です。衣類消臭モードを使えば、部屋干しの時に使うと生乾きのニオイもカット。フィルター交換は不要なので、手間いらずで健やかな風を届けてくれます。上下左右に首を振る立体的な動きで、サーキュレーターのようにお部屋の空気をかき回すこともできます」
高性能モデルは機能を積んだ分だけ重くなるものですが、これはコンパクト設計の軽量モデル。さっと持ち上げて簡単に移動できるのも魅力です。サイズは270×270×525~645mm(幅×奥行×高さ)。
デザイン性の高いダイソンは不動の人気
扇風機を語るなら、発売以来変わらぬ人気を誇るダイソンは欠かせません。羽根のないスタイリッシュなデザインと優秀な空気清浄機能で、指名買いするお客様も多いと赤澤さん。
「基本のデザインは変えずに進化していて、ブランドイメージを確立しているのがダイソンの強みです。1日12時間稼働してもフィルター交換は年に1度で済み、それ以外のお手入れは不要。ヒーター付き、加湿器付きのモデルもあり、1台で多くの仕事をこなしてくれます。1年中出しておいてもお部屋のジャマにならない高級感のあるデザインにひかれて購入される方も多いです」
ダイソンがDCモーターを採用したことで多くの扇風機にDCモーターが搭載されるようになり、その流れでサーキュレーターにも採用されるようになった、と赤澤さんがDCモーター普及の経緯を話してくれました。ある意味、ダイソンは扇風機業界の革命的なモデルだったのですね。
送風アイテムを上手に使うポイントとは?
効率良く体やお部屋を涼しくする送風アイテムの上手な使い方も、赤澤さんに聞いてみました。
「空気がしっかり循環するようにエアコンの下、もしくはエアコンとは反対の壁側に置くのがポイントです。とくにエアコンの下に置くと、冷えて沈んだ空気を持ち上げ、循環させることができるので効果的といえます。ただ、どこに置くのが最適かはエアコンの性能によっても変わりますので、両方を試してから置き場を選ぶことをおすすめします。部屋の中に温度の層ができないよう、空気の循環をどう作るのかを考えて最適な置き場所を見つけてください」
また、換気をする時のサーキュレーターの使い方にもポイントがあるそうです。
「部屋の空気を外に出し、外から空気を入れるためには対角線上にある窓を2カ所開けて空気の流れをつくることが大切です。窓の位置は家のつくりによりさまざまなので、正反対でなくても2カ所の窓を開ければ大丈夫です。サーキュレーターで一方の窓から外に強く風を出せば、もう一方の窓から外の空気が入ってきます。そうすると空気の入れ換えを短時間でできるので、暑さをガマンする時間も短くできますよ」
送風アイテムを上手に使って効率良く涼をとり、まだまだ続きそうな猛暑を凌ぐ快適空間を作り上げましょう。
なお、画像内にある価格は7月の取材時点、キャプションにある価格は7月27日現在のビックカメラ.com販売価格です。