いつモノコト
高かったけど買って良かったヘッドフォン。ソニー「WH-1000XM5」
2023年3月21日 08:20
筆者は通勤やテレワーク時にヘッドフォンを利用していますが、調子が悪くなってきたのでメーカーに修理を依頼しました。修理期間はおよそ1～2週間程度、そのあいだヘッドフォンがないと困るため、思い切って新調しました。ソニーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドフォン「WH-1000XM5」です。購入価格は46,000円でした。
WH-1000XM5はソニー1000Xシリーズの5世代目となるヘッドフォンです。筆者は前世代のWH-1000XM4を使っていましたが、今回のモデル(XM5)ではデザインも大幅に変わっています。高価ではありましたが、「買ってよかった」と感じています。
前世代の不満点を解消
前世代のWH-1000XM4とWH-1000XM5で比較すると、装着したときに軽く感じます。スペック上はWH-1000XM4が約254g、対してWH-1000XM5は約250gで、差は4g程度しかありません。しかし実際には体感上かなり軽く感じられます。
ヘッドバンドや左右ドライバーを支えるヒンジは、WH-1000XM4よりもWH-1000XM5の方が細くなりました。筆者の場合、ヘッドフォンを3時間程度連続して使うこともあり、長く使うと頭上付近が痛くなっていました。WH-1000XM5はそれが解消されました。
そして、両耳を抑えるバンドの圧力もWH-1000XM5では弱めで優しくなり、イヤーパッドもソフトになっています。そのため、耳が痛くなることもなくなりました。総じて装着感がWH-1000MX5で改善されています。
専用ポーチも気に入りました。サイズはWH-1000XM4よりもWH-1000XM5の方が一回り大きくなり、ポータビリティは下がったように見えますが、横からみると、下から上にかけて斜めに薄くなり、デザインを重視しつつ、無駄な部分はしっかり削られています。持ち運びには困らず、なによりもカッコよくなっていると思います。
WH-1000XM5では、イヤーパットをたたんで収納できなくなりました。そのため専用ポーチも大きめになったのですが、その分収納はカンタンになりました。WH-1000XM4ではポーチの底のガイド表示を確認して収納するのが億劫だったので、個人的には考えずに収納できるWH-1000XM5が気に入っています。
音質も良く、自然なノイズキャンセリングに
WH-1000XM5を装着して自宅、通勤、電車で音楽を聞きました。iPhone 14 Pro MaxとBluetoothで接続し、ソニーのアプリ「Headphones connect」をインストールし、環境設定を行なった上で、YouTube Musicから音楽再生しています。
最近見た「南くんの恋人」の主題歌「友達でいいから」などを再生しましたが、自宅で、WH-1000XM5を装着した瞬間にノイズキャンセリングが働き、静寂になります。その中で流れる音楽にはとても癒されます。
WH-1000XM4よりも音の広がりや解像度が向上したほか、全体的に音色がソフトに感じられ、長時間のリスニングでも疲れることがありません。自宅でリラックスして音楽を楽しめ、「WH-1000XM5を買ってよかった」と感じました。
通勤で使ってみると、まず自宅のドアから出て歩いた瞬間に外音コントロールが“止まっている”から“歩いている”に切り替わり、外音を取り込みつつ音楽を流してくれます。
この外音コントロールは、ノイズキャンセリングや外音の取り込み方のレベルを調整できるもので、WH-1000XM4でも搭載していましたが、音楽と外音が混ざり、物足りなさを感じていました。WH-1000XM5の外音コントロールでは、例えば信号機や車、自転車の音と音楽が区別されてわかりやすく、音楽を聞きつつも外音もしっかり聞き取れ、使いやすくなりました。さらに急いでいる時にWH-1000XM5を装着したまま走ると、“走っている“に自動で切り替わってくれます。
電車に乗ると“歩いている“から”乗り物に乗っている”に切り替わります。WH-1000XM5のノイズキャンセルは、騒音に対してはやや弱めで、音楽を重視しているようで、音楽が損なわれない程度にノイズキャンセリングが働くため、自然なノイズキャンセリング効果と感じます。個人的には、良い進化をしていると感じ、気に入っています。
WH-1000XM5は、46,000円と高価ですが、これまでの1000Xシリーズからデザインが大きく変わっただけでなく、音質や使いやすさも良くなりました。使わない日がないぐらい、買ってよかったヘッドフォンです。
