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人材流出を防ぐ「社内版ビズリーチ」 AIで社内人材の活用を促進
2025年1月28日 16:37
ビズリーチは28日、社内スカウトで人材流出を防ぐ新サービス「社内版ビズリーチ byHRMOS」を発表した。ビズリーチで蓄積された膨大なデータと生成AI技術を活用し、社内レジュメやポジション要件を自動生成。さらに高精度なマッチングを通じて社内人材の活用を効率化する。
社内版ビズリーチは2024年8月に「HRMOS タレントマネジメント」の一部機能として、提供しており、同機能を拡充し正式リリースとなった。すでにキリンホールディングスなど15社で先行導入が進んでいる。
日本では転職希望者が過去最高の1,000万人を超え、キャリア採用の割合も新卒採用数を上回る50.8%と高水準になっている。この「大転職時代」の到来により、優秀な人材が社外からのスカウトで転職するケースが増加しており、多くの企業が「人材流出」に直面していると、ビズリーチ親会社ビジョナルの南壮一郎社長は語る。
また、ビズリーチが行なった調査によると、約58%の企業が「直近1年で退職者が増加した」と回答しており、特に30代・40代の中堅層が流出する傾向が顕著だとわかった。一方で、社員の66%以上が「現在の企業では希望するキャリアを築いていけない」と考えていることもわかっている。
このような人材流出を防ぐには、「社員が退職の意思を示すまえに、企業が社員のキャリア形成を支援し、社内で活躍する機会を提供することが重要」とビズリーチ代表取締役社長の酒井 哲也氏。社内版ビズリーチでは、同社が16年にわたり培った転職市場のデータと生成AI技術を活用し、人材流出を防ぐ仕組みを用意する。
具体的には以下の3つの機能を提供する。
- 社内レジュメとポジション要件の自動生成
生成AIを活用し、社員のスキルや経験を基に「社内レジュメ」を作成。転職市場基準に合わせた内容で、求めるスキルや経験を言語化する手間を大幅に削減。 - 人材・ポジションデータベースの構築と管理
社内の人材やポジション情報をリアルタイムで更新・管理し、最適な人材配置を迅速に実現。専任スタッフのサポートにより、導入から運用までを支援する。 - 社内スカウト活動の活性化
「Aさんのようなデータ分析に強い人」など自然な言葉で社員を検索できるAIを搭載。候補者には直接スカウトを送信可能で、社員側も社内ポジションに「応募」や「興味あり」の意思表示ができる。
社員は公開されている社内ポジションをいつでも閲覧可能で、「応募」もしくは「興味あり」という意思表示が可能。転職前に社内版ビズリーチを閲覧することで、転職を検討する社員のキャリアプランの形成支援や、人材そのものの流出を防ぐ。