北九州で電動航空機による貨物輸送試験飛行　ヤマト・双日ら

BETA製の電動固定翼機「ALIA CTOL」

北九州空港を拠点とした、電動航空機による貨物輸送の共同検証が行なわれる。2025年夏に試験飛行が予定されている。

双日、BETA Technologies(BETA)、ヤマトホールディングス(ヤマトHD)、北九州市の4者による取り組みで、北九州空港を拠点とする、電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証の実施で基本合意した。

経済合理性や貨物の搭降載などの運用面、充電設備などの技術面の検証を実施。2025年夏には、米BETA製の電動固定翼機(eCTOL)「ALIA CTOL」を使用した試験飛行を計画しており、電動航空機による貨物輸送の実用化に向けた共同検証を行なう。

BETAの電動固定翼機の貨物輸送イメージ

電動航空機による貨物輸送を想定した2地点間飛行は、日本初になる見込み。北九州空港と宮崎空港の2地点間で試験飛行を実施する予定。検証を通じて、スピード輸送による地方創生や、物流における脱炭素化の実現、地方・離島向け物流ネットワークの強化など、持続可能な物流網の構築を目指す。

BETAの「ALIA CTOL」は、2025年末までに米国での型式証明取得が目指されている。ジェット燃料を使用せず、電動で空港の滑走路を離着陸する有人の航空機で、パイロットが運転する。積載量560kg以上、航続距離約400km以上という性能を活かし、飛行中にCO2を排出せず、効率的な貨物輸送を実現する輸送方法として期待できるとしている。