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会議室不足解消へ イトーキ、無駄な利用を防ぐ予約システム
2024年11月20日 14:31
イトーキは、会議室不足を解決する新ソリューションとして、「ポイント予約制」の新たな会議室予約システム「Reserve Any」を2025年に提供開始する。会議室の非効率な利用を最小限にして全体最適を図り、オフィスワーカーの行動変容を促すことで組織全体の生産性向上を目指す。
オフィスでの慢性的な会議室不足は多くの企業が抱えている課題で、運用ルールの見直しや会議室の増設などの対策を講じても解決に至らないケースが多い。また、ハイブリッド会議の定着によりオフィスでの音の問題が顕著になっており、Web会議に対応した空間などの設置も望まれている。
また、イトーキのオフィスデータ分析サービス「Data Trekking」によれば、会議室の非効率な利用実態が明らかになっている。例として、実際の人数より大きな会議室の利用 、特定の従業員やチームによる独り占め、他の予約が入らない隙間時間の発生、人気の会議室や時間帯の集中利用が挙げられている。
イトーキは、これらの根本原因を解決し、限りある会議室を最大限活用するため、Reserve Anyを開発した。
Reserve Anyの特徴は、会議室の「ポイント予約制」。会議室の予約状況に応じて会議室の価格(利用のために必要となるポイント)が日々変動し、予約者は保有ポイントを考慮しながら会議室を予約することとなる。
価格の変動は、いわゆるダイナミックプライシングのような形で、需要の多い時間帯や人気の会議室は高く設定し、需要が少ない時間帯や会議室の選択を促す。利用者が会議室の価格を意識することで、必要度の高い予約者が希望する会議室を利用できるようになることが見込め、全体最適にも繋がる。
もう1つの特徴として、「おまかせ予約」と「こだわり予約」の2つの予約スタイルが用意されている。
おまかせ予約は、予約者による会議室の指定が不要。利用人数など希望条件を入力するだけで最適な場所が割り当てられ、会議室予約の手間と無駄が減少する。こだわり予約は、会議の性質などにより指定したい会議室がある場合に利用する。
ポイント予約制を基本とし、2つの予約スタイルを採用することで、会議室のオーバースペック利用の解消、隙間時間の減少、独り占め防止、利用の分散が期待できる。
これらの仕組みを支える技術として、「リソース利用価値最大化アルゴリズム」を実装。アルゴリズム開発パートナーとして東京大学エコノミックコンサルティングが参画し、価格メカニズムを使って行動変容を促す経済学の根源的アプローチであるダイナミックプライシングを会議室予約に応用した。
一般的にダイナミックプライシングは「収益最大化」を目的とする手法だが、Reserve Anyでは「利用価値の最大化」を目的としている。日々の予約データをもとにアルゴリズムの精度が向上するため、Reserve Anyを使えば使うほど会議室不足が解決していくという。
Reserve Anyの名称は、いつでも・どこでも・なんでも・だれでも、シェアしながら利用できる快適なオフィスを実現する由来から名付けられている。一般的な会議室に限らず、個室ブースやフリーアドレス席などの予約管理も想定。「予約者」「予約時間」などの情報をオフィス内で表示できる「Hoteling Label」とあわせて利用することで、システムのみならずオフィス空間での高い利便性を実現するとしている。提供方法はOutlookへのアドイン対応。