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クレカ不正対策で国際ブランドをまたいで連携 JCBとIWI

JCBとインテリジェント ウェイブ(IWI)は、クレジットカード業界全体の不正利用対策を推進する「セキュリティーコンソーシアム」の一環として、JCBが展開する不正取引情報Web連携サービス「MATTE」を刷新した。JCBブランド以外の国際カードブランドの取引情報も、「MATTE」を通じて情報連携が可能とし、ブランドの垣根を超えてリアルタイムで繋いだ業界初の共通システムを構築した。

クレジットカード不正利用被害額は2022年に437億円、2023年に541億円、2024年上半期(1月~6月)に268億円と過去最悪を毎年更新。不正利用対策が喫緊の課題となっている。今回、「MATTE(マッテ)」をリニューアルすることで、不正利用が生じた際の情報連携がスムーズになり、スピーディーな不正防止の取り組みを確立。JCBブランドのカード発行会社のほか、他の国際カードブランドを扱うカード会社にも開放し、三井住友カードなどの主要カード会社も参画する。

MATTEのリニューアルでは、JCBブランド以外の国際カードブランド取引においても、カード発行会社や加盟店で検知した不正・不審取引をリアルタイムに情報連携。スピーディーな配送停止依頼が可能となる、また、取引ごとに加盟店管理会社へ連絡し取次依頼をすることなく、MATTEに登録するだけで情報連携可能となり、業務も効率化できるという。

加えて、データ一括登録機能や承認ワークフローなどの機能を拡充している。

MATTEは、多数の加盟店や決済代行サービス事業者が導入。これにより配送停止依頼の50%以上が加盟店管理会社を経由せずカード発行会社と加盟店で直通連携が可能となる予定。今後、加盟店やカード会社へのMATTE導入を推進し、配送停止依頼の80%以上が直通となるように拡大していく。