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東急不動産、木造+RCマンション「コンフォリア芝浦MOKU」

コンフォリア芝浦MOKU 北東側外観

東急不動産は、コンフォリアシリーズ初の木造RCハイブリッド構造のマンションとなる賃貸レジデンス「コンフォリア芝浦MOKU」の内覧会を実施した。所在地は東京都港区芝浦4-11-16で、JR田町駅から徒歩9分、都営三田線・浅草線 三田駅から徒歩11分。9階建てで、総戸数は63戸。

循環型資材である木材をRC構造の中に組み込んだ木造RCハイブリッド構造建築を採用。建設時のCO2排出量の軽減に寄与しているという。また、人目につきやすい軒天・マリオン・外壁を重点的に木質化し、壁面緑化も取り入れたファサードデザインとすることで、まちの景観にも配慮。本来木を使わない場所にも天然木を取り入れることで、木を身近に感じられるデザインとしている。

物件概要を説明した東急不動産 住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 計画第二部 事業企画グループ 辻香帆氏
南東のエントランス側外観
壁面緑化も取り入れている
軒天に木材を使用。写真は2階ラウンジのデッキ

同物件における「木」の取り組みとして特徴的な場所が2階ラウンジ。植物の専門家と空間デザイナーによる「公園のようなここちよさ」をデザインするparkERsがインテリアを監修し、間伐材を使った家具やグリーンを配置している。

2階のラウンジ

ラウンジのテーブルは、東京都の檜原村で林業を営む東京チェンソーズと手掛けたもの。樹齢160年のスギや樹齢200年のヒノキから作られている。またラウンジには、ウッドチップを敷き詰めたエリアを配置するなど、様々な形で木と触れ合える設計になっている。そのほか、樹木の使用部分や産地等、使われている木材のエピソードを伝えるサインも設置している。

ラウンジに設置されたテーブル
テーブルには木材のエピソードを伝えるサインを設置
ウッドチップを敷き詰めたエリア。中に立ち入ることも可能

エントランスでも木の世界観を表現。エントランスとラウンジには、ロート製薬のべレアラボとの共同で開発した独自のフレグランスを空間演出として取り入れている。フレグランスのテーマは「森の空気」で、木立の中で深呼吸しているかのようなリフレッシュできる香りを追求した。

エントランス

ラウンジのデッキには、海洋投棄プラスチックや廃棄漁網の再生素材を用いたMATER社のチェアを設置している。

ラウンジのデッキ
ラウンジのデッキに設置されたアウトドア家具

間取りは1DK(約30m2)、1LDK(約50m2)、2LDK(約60m2)をラインアップ。1LDKがメインで過半数を占めている。そのほか特殊住戸として、最上階に木造住戸2戸、2階にロフト付き等を3戸用意。木造住戸では柱や梁、フローリングに天然木を採用している。2階の特殊住戸は、ラウンジなど共用部と同じフロアで天井が高いことを活かしたつくりとなっている。

柱や梁に天然木を使用した最上階の木造住戸
2階のロフト付き住戸
2階には床下に収納を設けた住戸もある

賃料は30万円台が中心で、最上階の木造住戸は50~60万円となる。共用設備としては、2階のラウンジ内にテーブルとは別に、個室のワークスペースや、屋外側を向いたワークスペースを備えている。1階には店舗区画が設けられており、ドラッグストアが出店予定。

個室のワークスペース
屋外側を向いたワークスペース

環境への取り組みに関しては、「木」を起点したものだけではなく、新芝南運河沿いという立地特性を活かし、「運河」を巻き込んだ取り組みにも注力。東京海洋大学の佐々木剛教授を招き、鉄炭電池の投下等による運河浄化体験活動等の、居住者向けイベントを計画している。