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実家の災害対策は大丈夫? イオンが帰省シーズン前に防災グッズ強化
2024年8月8日 10:00
イオンリテールは、8月から9月末までの期間中、本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」約300店舗にて、防災関連商品の品揃えを強化する。実家も含めて家族全体で家の安全を考えるというテーマで、例年よりも早い時期から特設コーナーを設ける。
例年は、お盆明けから9月にかけて防災グッズ強化や特設コーナー設置を行なっているが、帰省の際に実家のための防災グッズを揃えるという需要に向けて、防災関連の取り組みを前倒しする。
防災グッズ強化は、東日本大震災(2011年)が発生した3月11日を中心に春シーズンにも実施しているが、今年はその後のゴールデンウィーク前にも、防災グッズの指数が高まったという。
この動きについてイオンリテールでは、1月1日に能登半島地震が発生したことにより防災意識が高まり、特に実家も含めて見直そうという意識が高まったことから、ゴールデンウィークの帰省前に購入した人が増えたものと分析している。
最も売れている商品は、災害の備えに必要なものを取りまとめた防災セット。そのほかでは非常用トイレセットも需要が多く、傾向としては従来は30パック程度のものを選ぶ人が多かったところ、最近では120パックなどの大容量が売れているという。
また、日常でも使用できて災害時にも役立つ「フェーズフリー」の考え方が浸透してきており、照明器具で言えば、懐中電灯が売れなくなってきた一方で、日常やアウトドアなどのレジャーで使用できるランタンの購入者が増加している。
フェーズフリーのニーズに応え、また災害時にも役立つアウトドアグッズを提案するため、店舗によっては防災コーナーと隣接する形でアウトドアコーナーを設置している。
防災コーナーは3月11日と9月1日の前後のシーズンに展開しているが、この2シーズンの違いとしては、9月は台風・ゲリラ豪雨対策への意識がより高いという。
取り扱うアイテム数は86品目(アウトドア関連グッズや乾電池などは含まず)と、前年の60品目の約1.5倍とし、特に耐震ポールや台風対策グッズなどを強化している。また、非常食を体験してもらうための試食会を、150店舗で不定期で実施する。売上計画は前年比120%を目指す。