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JR東海、鉄道保守作業用アシストスーツ開発

開発品装着の様子

JR東海は、鉄道の保守作業に適したアシストスーツを、ダイドーと共同で開発した。ダイドーの技術に、鉄道設備の保守作業に関するJR東海のノウハウをもとにした機能を盛り込んでいる。

作業員の身体的な負担を軽減するとともに、将来の労働力人口減少を見据えて作業効率を向上させることを目的に開発。電車線設備の保守作業には、金具の締結や締結状態の確認等、一定の間、腕を上げ続けた状態で行なう作業が多くあり、こうした作業時の腕や肩に対する負担を軽減する。

金具締結作業

ベースとなっているのはダイドーの軽くてコンパクトな上腕アシストスーツ技術。新たに開発したアシストスーツは、上腕部をサポートして腕を任意の高さに保持するアシスト機能に加え、梯子の昇降や工具の交換時等、作業の中で腕を下げる場合にも対応する必要があるため、アシスト機能をオン/オフできるスイッチを新たに設けた。

また、高所作業時に作業員が装着している墜落制止用器具に容易に取付けられる構造とし、アシストスーツと墜落制止用器具を一体化して使用できる。

金具の点検作業での実証試験

すでにて電車線設備の保守作業を想定した実証試験を行ない、作業性に問題がないことが確認されているという。今後は、駅における照明器具の点検等でも実証試験を行ない、作業員の身体的な負担をさらに軽減できるよう検討する。