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キユーピーと日清オイリオ、油付きペットボトル回収 脱プラごみ目指す

キユーピーと日清オイリオグループは、使用済み油付きPETボトル回収の実証実験を、5月29日から千葉市内の「イオン」「イオンスタイル」8店舗で開始する。

油が付着したPETボトルは、リサイクルの洗浄工程で油が残り、再生PETの品質に影響を与えることが懸念されている。そのため、リサイクルの仕組みが社会的に実装されておらず、また自治体によっては「可燃ごみ」や「プラスチックごみ」に区分されている。こういった現状に対し、油を使用した商品を取り扱う両社が協働し、油を使用した商品のPETボトルが資源循環できる社会を目指す。

使用済み油付きPETボトル循環のイメージ

油付きPETボトルの資源循環に向けた技術検証は先行事例が少なく、社会実装に向けては多くのデータを収集し、技術的な知見を集め、評価の仕組みを構築する必要があるという。

技術検証には使用済みの油付きPETボトルサンプルが数トン単位で必要となるが、一社で収集できるサンプル量には限界があることから、協働により技術評価に必要なサンプルを効率的に収集し、技術検証を早期に進める。

回収実証実験では、収集された使用済みの油付きPETボトルの排出量や性状などの実態、再資源化適否の確認などを行ない、資源循環の実現に向けた技術検証に活用する。

回収対象は、家庭で使用したドレッシングや食用油の使用済み油付きPETボトル。回収方法は、食用油ボトルは古新聞などの上に一晩程度逆さにして油を出し切り、ドレッシングボトルは容器を水ですすぎ、ラベルを剥がして、店頭設置の回収ボックスに入れる。

実施場所は、イオンスタイル幕張新都心、幕張ベイパーク、検見川浜、鎌取、千葉みなと、イオンマリンピア店、稲毛店、海浜幕張店。実施期間は5月29日から11月末。

回収ボックスイメージ

今後、使用済みの油付きPETボトルから再びPETボトルに戻す水平リサイクルや、その他の用途に活用することの可能性について幅広く検討し、最適な資源循環スキームの構築を目指す。また、取り組みを通じて消費者に対し、これらのPETボトルは「ごみではなく、資源である」と理解されるよう啓発活動を推進する。